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- ID:
- 52369
- 年度
- 2011
- 月日:
- 1213
- 見出し:
- 「保存木」看板設置作業進む 朽木のトチノキ巨木群 滋賀
- 新聞・サイト名:
- 産経新聞
- 元URL:
- http://sankei.jp.msn.com/region/news/111213/shg11121302490000-n1.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
- 県「来年度は70本目指す」
高島市の朽木(くつき)地区で見つかった約300本に及ぶ西日本最多級のトチノキ巨木群で、所有者が市、県、地元市民団体と保全協定を結んだ木に順次、「保存木」と記された看板が取りつけられている。貴重な群木の保全活動に注目が集まっており、保存運動に取り組んできた地元市民団体「巨木と
水源の郷を守る会」の青木繁代表は「山林の保水力を高め、今後若いトチノキを育てる母樹となる」と期待している。
協定は約300本のうち、所有者が判明するなどした49本の所有者に、県が一定の保全協力費を所有者に支払うことで、5年間伐採しないことを規定。この期間の後、県は伐採規制などを盛り込んだ条例を検討するとしている。今年度県予算に500万円を予算化しており、遊歩道整備などにもあてられてい
る。来年度も引き続き所有者との保全協定を行い、約70本の締結を目指している。
「保存木」の看板が設置された幹周り6・57メートル樹齢約400年の巨木所有者で、高島市朽木能家の清水清さん(74)は昨年、5本あったうちの4本の巨木を木材業者に売却したが、市民団体の調査で巨木の価値を知り、今回の協定に賛同したという。
清水さんは「早く巨木の貴重さを知っていれば売らなかった。看板を見て、いろんな人に巨木の大切さを知ってもらえたら」と話した。
朽木地区は私有林が多く、トチノキは木目の美しさから高級家具の材料や建材として利用できるため、約2年前から業者による伐採が進行。昨年秋に樹齢約400~500年で高さ22メートルの国内最大級の1本を市民団体が発見した。その後、朽木地区一帯で、約300本に及ぶ巨木が自生していること
が確認され、保存の動きが高まっていた。
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