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- ID:
- 49636
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0204
- 見出し:
- 「木の絵本」間伐コンで審査員奨励賞 遠野産ヒノキ使う
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/areanews/iwate/TKY201102030358.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 遠野産ヒノキの間伐材を主に使った「木の絵本」が、今年度の「間伐・間伐材利用コンクール」(間伐推進中央協議会主催)で審査員奨励賞を受けた。過去10年の受賞作を対象にしたグランドチャンピオン大会での受賞だ。
「木の絵本」は、5センチ角の立方体の各面に、文字と絵を刻んだキューブが4個で「1冊」。「誰が」「どこで」「何を」「どうした」に分かれ、「誰が」キューブの6面には、「おじいさん」や「おばあさん」「ネコ」などの字と絵が彫られている。
これを転がして、でてきた面を読みつないでいくと「女の子が田んぼで洗濯物を食べました」や「サルが海で宝物を洗いました」など不思議な物語ができあがる。
前川敬子さん(60)ら職業を持つ主婦ら4人が「子どもたちのためにもなる特産品を」と、2004年12月に「もくもく絵本研究所」を発足させ、約1年半がかりで完成させた製品だ。
これが06年、住宅建築や家具・内装材などを対象とした「暮らしに役立つ間伐材利用」部門の審査員奨励賞を受賞した。ほかの「林業事業体による森づくり」部門と、「森林ボランティア団体等による森づくり」部門と同様、どれだけ大量の間伐材が利用されるかにポイントが置かれる中で「地域社会との結
びつき」や「ユニークさ」が高い評価を受けての受賞だった。
今回は、遠野物語関連版や外国語版を作ったり、製品を小学校に寄贈したりしてきた活動報告もあわせ、昨年9月末に申請した。
それがまた認められ、1月18日には審査委員長の木平勇吉東京農工大名誉教授が遠野入り。子どもが口に入れても安全なようにレーザー光線で文字や絵を彫るなど、1時間で9キューブしかできない手作りの工程などを視察した。
授賞式は1月25日に東京で行われ、審査員から「小さいながらもようやく民間からこういう動きが出たことの意義は大きい」などと受賞理由が述べられたという。
前川さんは「子どもたちに、木のよさと、民話の里らしいお話文化を伝えたいと思ってつくり出した絵本。これからも作り続けていきたい」と意欲を見せていた。
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