v10.0
- ID:
- 51869
- 年度
- 2011
- 月日:
- 1014
- 見出し:
- ヒノキのまな板作る、災地を支援 林業20+ 件家の真砂さん
- 新聞・サイト名:
- 紀伊民報
- 元URL:
- http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=219279
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東日本大震災や台風12号の被災地を支援しようと、和歌山県田辺市龍神村柳瀬の林業家、真砂典明さん(79)がヒノキのまな板を作っている。真砂さんは「長年林業20+
件に取り組み、木とともに生きてきた。今までの感謝の気持ちを込めながら、林業家として被災地のためにできるだけのことをしたい」と話している。
3月の大震災をきっかけに、真砂さんは「林業20+
件家として何かできることはないか」と考えた。津波で家を失い、仮設住宅で暮らす被災者らにヒノキのまな板を届ければ喜んでもらえるのではないかと思いつき、作ることにしたという。「現在、まな板はプラスチック製のものが多くなっているが、ヒノキのまな板は日本人が昔から使ってきたもの。被災地の方々に、
日常的に木のぬくもりや香りに触れてほしい」と思いを込める。
4月中旬、所有する山林から樹齢115年のヒノキの大木を2本伐採した。龍神村森林組合に依頼し、長さ2メートルほどの板状に製材。その後、4カ月あまりかけて自宅近くの工場内で乾燥させた。
8月下旬から、本格的な加工作業をスタート。直後に台風12号が発生したことから、県内の被災者にも届けることを決めた。ヒノキの板を長さ47センチ、幅21センチ、厚さ2・5センチの大きさにそろえ、機械やかんなを使って表面を滑らかに整える。被災者への思いを込めながら、一枚一枚丁寧に仕上げている
。
規格外の大きさも含め、約500枚を製作する予定。うち400枚は「東日本のあしたに向かって!小さなお手伝い」と書かれたシールを貼り、宮城県石巻市で16日に開かれる「おらほの復興市」や同県南三陸町で定期的に開かれている「福興市」で、無償で希望者に贈るという。県の林務関係職員でつくる「県林業20+ 件技術者懇談会」が真砂さんの取り組みに賛同し、送料を負担するなど支援している。残りの100枚は、田辺市や那智勝浦町など台風で家を失った人々に届けたいという。
真砂さんは「個人でできることは限られているが、少しでも行動することで被災地への支援の輪がもっと広がれば」と話している
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