v10.0
- ID:
- 51402
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0825
- 見出し:
- 江戸時代の舟運 再現 見沼通船堀 閘門開閉を実演
- 新聞・サイト名:
- 東京新聞
- 元URL:
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20110825/CK2011082502000065.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- さいたま市緑区の国指定史跡「見沼通船堀」で二十四日、水路の水位を調節して舟を通す閘門(こうもん)開閉実演があり、約二千五百人の見物客が、再現された江戸時代の舟運に見入った。
見沼通船堀は江戸中期の享保十六(一七三一)年に設けられ、芝川を挟んで東西の見沼代用水路を結ぶ約一キロの運河。周辺の村々と江戸を舟で往復し、江戸へは米や農作物などが、江戸からは海産物や肥料などが運ばれた。舟運は大正期まで続いたという。
農業用水である見沼代用水路は高い台地に設けられ、江戸へ上る芝川とは約三メートルの高低差がある。そのため通船堀には「一の関」と「二の関」の二つの閘門が造られ、代用水路から流れてくる水をせき止めて水位を調節し舟を通していた。
この日は、江戸から芝川を下ってきた舟が代用水路へ進むという想定で、一の関に長さ約四メートル、高さ約二十センチの木板七、八枚を積み重ねるように渡して水をせき止めた。少しずつ水位が上がると、当時の舟の約半分の大きさという、帆を張った木製の舟を船頭が櫓(ろ)をさしてゆっくりとこいだ。
毎年恒例の午前と午後の二回の実演で、地元婦人会の人が市無形民俗文化財の「見沼通船舟歌」の歌と踊りを披露。訪れた人は江戸の雰囲気を楽しんでいた。
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