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- ID:
- 50843
- 年度
- 2011
- 月日:
- 0627
- 見出し:
- 陸前高田の倒木松活用し復興支援 常陸大宮の建設会社
- 新聞・サイト名:
- 茨木新聞
- 元URL:
- http://www.ibaraki-np.co.jp/news/news.php?f_jun=13090108182244
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 東日本大震災で1本を残して大津波にのみ込まれた岩手県陸前高田市高田の国指定名勝高田松原の松の倒木を利用して、建築用材に加工・販売し、収益をこの大津波で甚大な被害を受けた陸前高田市、大船渡市に寄付する地元材木商のプロジェクトに常陸大宮市長倉の橋本建設(橋本義昭社長)が
協力。購入した松材を使った建築などで、建築主が負担する用材費の一部を2市の復興に寄付する本県独自の追加支援を発案して進めている。
すでに県内では2件の申し込みがあり、趣旨に賛同して自宅車庫を建設するひたちなか市市毛の元会社員の男性(65)は、「橋本さんの人柄に魅(ひ)かれた。少しでも震災復興の役に立てればうれしい」。
ログハウス風の巨大店舗がトレードマークの水戸市米沢町の人気ステーキ店アメリカ屋では同市内に計画中の2号店の柱や客用のテーブルに導入する。
川島直人社長は「高田松原の一部の松がテーブルや柱になって残ることで、大震災の記憶が残されることになる。あの未曽有の災害を市民が忘れないことが大事。少しでも役に立てれば…」と話していた。
橋本さんは、「東北の被災は(本県の被災と)比べものにならないほどひどい。100分の1でも被災者の気持ちに寄り添って支援し続けたい。今後、用材で木製コースターなど小物を作って一般市民も復興に協力できるようにしたい」と話している。
この復興支援プロジェクトはもともと、陸前高田市で高田松原の復旧支援に入り、津波で流された松の一部を燃料用のまきに加工販売するプロジェクトを行っているNPO法人「福井」が大船渡市にある材木商「鹿児島屋」(及川喜久平社長)に幹の部分の利用を相談。
同社が製材費用を除いて材木の売上金全てを大船渡、陸前高田市の両市の復興を支援する資金にする取り組みを発案した。
現地では、同社が復旧工事が休みの日曜日ごとに週1回、社員を募って倒木となった松の幹の部分を回収して長さ約4メートルずつに切断。集めてプールにつけ、害虫を駆除。皮をむいて製材に加工している。
虫食いになり、価値が半減してしまうのを防ぐため、回収作業は6月中の完了が前提。
製材までの過程は実際には約1カ月を要し、これらの仕事はほぼボランティア状態で進んでいる。
問い合わせは、ひたちなか市市毛、橋本建設ひたちなか事務所TEL029(274)6852。
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