v10.0
- ID:
- 46260
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0603
- 見出し:
- 【かんさいMONO語り】大阪欄間 榎芳商店 大胆で緻密 名工の創意工夫
- 新聞・サイト名:
- MSN産経
- 元URL:
- http://sankei.jp.msn.com/culture/arts/100602/art1006021248003-n1.htm
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- ≪木造住宅に品格と彩り≫
日本の歴史と風土にはぐくまれてきた伝統的工芸品は、実は京都を含む関西に数多く残されている。そんな一つに大阪を代表する「大阪欄間(らんま)」がある。屋久杉や檜、桐などの銘木を用いて木造住宅に品格と彩りを添える。近年は住宅形態の変化から需要は減少の傾向にあるが、高度な技術を
伝承するため、新たな活路を求めて奮闘中だ。
■立体感ある技法
大阪・難波にある日本工芸館の一角に「大阪伝統工芸展示室」がある。そこには、さまざまな種類の欄間とともに、同じ素材を用いて現代の住空間にマッチさせたサイズの額絵が常設展示されていた。
例えば「ショウブ」。花びらはふっくらと丸みがあり、茎の向こう側の花まで写実的に彫られている。群生する葉は先が折れ曲がっているものもある。まるで絵筆で描いたような繊細さが漂う。画面の奥行きも深く感じられた。それをノミで醸し出したところに名工の創意工夫が見て取れる。
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