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- ID:
- 49326
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1228
- 見出し:
- 弥生前期の貯木場跡出土、丸太200本 本高弓ノ木遺跡
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/areanews/tottori/OSK201012240105.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 鳥取市本高の本高弓ノ木遺跡から弥生時代前期(約2500~2200年前)とみられる貯木場跡が見つかり、約200本の丸太が姿を現した。弥生時代の貯木場跡はこれまで大阪府東大阪市の西ノ辻遺跡(約2千年前)が最古とされていた。調査している県教育文化財団は「当時の木材加工の工程を知る
うえで貴重な資料」と言う。
丸太群は調査地にある延長約70メートル、幅約20メートルの水路跡を約1メートル掘り下げた砂層から出土した。直径20センチ前後が最も多く、最大は直径80センチ、長さ11メートルのケヤキ材だった。いずれも枝打ちや樹皮をはぐ加工が施されていた。根もなかった。財団の浜田竜彦副主幹は「近く
で伐採した丸太を水中で貯木していたと考えられる」と話している。
同じ地層から因幡地域で未確認だった弥生前期の特徴を持つつぼの破片(縦横各15センチ)が出土し、年代推定の手がかりとなった。ほかに石おのの柄に加工中とみられる木の棒(長さ1.1メートル、直径4センチ)も見つかった。
弥生時代の木製品に詳しい鳥取大学地域学部の中原計准教授は「丸太ばかりの集積跡は非常に珍しい。当時は器や柱材など何にどの樹種を使うか決まっており、近くの集落が自家消費するためにためていたのだろう」と話す。
現地は山陰道の鳥取西道路建設に伴って2009年度から調査が始まり、これまでに弥生後期の四隅突出型墳丘墓に似た盛り土が出土した。丸太は輪切りにして複数のサンプルを取った後、盛り土で覆う。
25日午後3時から一般公開がある。小雨決行。悪天時は27日午前10時に順延される。問い合わせは財団(0857・51・7553)へ。
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