v10.0
- ID:
- 49270
- 年度
- 2010
- 月日:
- 1222
- 見出し:
- スギ花粉、来春多そう 飛散量10年間で最大か
- 新聞・サイト名:
- 埼玉新聞
- 元URL:
- http://www.saitama-np.co.jp/news12/21/07.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 2011年春の県内におけるスギの花粉飛散量が、最近10年間では最大になる見込みであることが20日、明らかになった。調査、予測した県農林総合研究センター森林・緑化研究所(熊谷市)では「(飛散量は)例年より非常に多くなるだろう」と注意を呼び掛けている。
同研究所では01年から毎年11月、秩父市や飯能市など県内3市7町1村(合併後の現在の市町村数)のスギ林50カ所に調査ポイントを設け、スギの雄花の着生状況から花粉の生産量を推定している。
調査方法は、50カ所のポイントから各40本のスギを選び、双眼鏡を使って計2千本を調査。1本ごとに雄花の着生状況をAからDまでの4段階にランク付けする。
それぞれの指標はA「樹木の全面に着生し、密度が非常に高い」▽B「樹木の全面に着生しているが、密度は高くない」▽C「まだら、あるいは限られた部分に着生」▽D「着生を観察できない」。Aを100、Bを50、Cを10、Dを0とし、ランクごとの本数割合(%)と数値を掛け合わせ、すべて足した合計「雄花指
数」を算出し、翌春の花粉生産量を予測している。
01年から09年までの雄花指数の平均値は3387。今年11月の調査ではAランク59・6%、Bランク31・8%、Cランク8・6%、Dランク0・1%で、雄花指数は7636になる。同研究所は「これまで最も高かったのは04年の6583。05年春は花粉症に苦しめられた人が多かった」と話し、「気象条件だけに限
定できないが、今年は夏の日照時間が長く、気温も高かったことなどが、雄花がたくさん着生する原因になったのではないか」とみている。同研究所はヒノキの花粉飛散量も多くなると予想している。
県では花粉の少ないスギ品種を選抜し、低コスト造林用の苗木生産技術の開発などに努めている。スギ花粉対策として間伐を強化し、本年度末までにスギ林を2800ヘクタール削減する。
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