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- ID:
- 46172
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0528
- 見出し:
- 現場から:「これからだ」 /神奈川
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20100529ddlk14070327000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
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木材の用途は建築材や燃料、工事用資材がほとんどだった。木材の含有物質に着目した工業原料の研究開発が進み、バイオ資源活用を図って、木材産業が化学産業につながる展望が開けてきた▼横浜市に住む赤穂章さんは木質研究の第一人者。この2年余り、開発の最先端を見せてもらった。パル
プに利用するセルロースは、ナノ繊維や透析膜、食品添加物などに、樹木に含まれる高分子化合物リグニンはカーボンブラックに▼付加価値が高まれば、木材の用途はぐんと広がる。森林の整備促進で、水源涵養(かんよう)や国土保全などの機能が増し、温暖化の原因とされる二酸化炭素の吸収率も
高まる。林業の復活で雇用が増え、山間過疎地にある限界集落の救済も酔夢ではない▼山林荒廃のがけっぷち。新しい産業の創出から、林業再生の道筋が見えてきた。森林面積が国土の約67%を占める森林大国日本。「これからだ」と希望が膨らんだ。
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