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- ID:
- 47857
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0927
- 見出し:
- 県、後継者養成めざしセミナー・研修に力
- 新聞・サイト名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20100925-OYT8T00031.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
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農業や林業の担い手不足を解消しようと、県がセミナーや研修会などの対策に積極的に乗り出している。厳しい雇用情勢を背景に、農林業を「新たなビジネスチャンス」や「第二の人生」などととらえる人たちもいるとみられ、県は就業者増に期待を寄せている。(江沢岳史)
今月9日、県自治会館(仙台市青葉区)で行われた農業にかかわる女性向けの意見交換会「農村女性起業者のための異業種交流会」。農家で働く女性のほか、生産者団体関係者や農家レストランの経営者ら約70人が参加し、売れる農産物作りの秘訣(ひけつ)や販売戦略などについて意見を交わし
た。県によると、農業関係の研修会や勉強会など、県がかかわるものだけでも、年に少なくとも60~70回あるという。
県がこうしたイベントを行う背景には、深刻な農業就業人口の減少がある。2000年に約10万9000人だった県内の農業就業人口が、05年には約9万9000人にまで減少。5年ごとの調査で、毎回1万人ずつ減る勢いだ。
一方、2002年の1年間に64人だった新規就農者数は徐々に増加しており、昨年1年間では、新たに97人が就農。県によると、厳しい雇用環境などを背景に、農業に活路を見いだす人も多いという。
後継者不足に悩むのは林業も同じで、県内の林業従事者は1965年頃の約4000人をピークに減り続け、05年には738人にまで落ち込んだ。
森林整備が進まないと土砂の崩落防止や雨水の貯水機能など、森林の防災機能までも失われる。このため、県は昨年から、林業就業希望者の研修会を半年に1回ずつ開催。林業を身近に感じ、職として選択してもらうのが狙いで、林業で扱う機械や枝払い作業の実演などを行っている。
県によると、過去3回の林業研修会には、計93人が参加。15日に行った4回目の研修会には、20~30歳代を中心に、女性2人を含む37人が参加したという。県農林水産総務課は「就業者が少しでも増えるのは喜ばしい。農業や林業は国の助成が多いことに加え、家族経営が多い水産業に比べ、挑
戦しやすいのかもしれない」と話している。
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