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- ID:
- 47708
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0914
- 見出し:
- 空撮で湿原回復調査 北広島
- 新聞・サイト名:
- 中国新聞
- 元URL:
- http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201009130025.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 広島県北広島町八幡地区の霧ケ谷湿原で6~8日の3日間、県立総合技術研究所林業技術センター(三次市)と東京大、早稲田大などの研究チームが、小型無人飛行機による空撮を実施した。県の湿原再生事業の効果を調査する取り組みの一環で、湿原全域のマップ作製や植生変化の分析に役立
てる。
東京大と三菱電機などが災害状況を把握するための空撮を目的に共同開発した小型無人飛行機は、長さ1・2メートル、幅1・7メートル、重量約2キロ。衛星利用測位システム(GPS)を内蔵し、事前設定したルートを一定速度で自動飛行、搭載の高解像度カメラで撮影する。
霧ケ谷湿原(17・5ヘクタール)は、1960年代の牧場造成をきっかけに乾燥化が進行した。県は2007~09年度、湿原再生事業を実施。小型無人飛行機は試験飛行として、06年度からモニタリングに一役買う。同センターの山場淳史副主任研究員は「空撮は湿原の回復状況の把握に有効。小型機な
ら低空からの撮影もできる」と話す。
7日は、センター職員や学生たち約10人が空撮を実施した。高度約90メートル、速度を毎秒16メートルに設定。湿原全体を網羅するように飛行させ、約15分で約400枚の撮影に成功した。
撮影画像を合成すると湿原全域の状況が確認でき、拡大すれば自生植物の把握も可能という。これまでの空撮写真を比較すると、樹木に覆われた一帯は、導水路整備で水が行き渡り、湿性植物が徐々に繁茂していく様子をたどることができる。
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