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- ID:
- 47619
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0908
- 見出し:
- 智識寺の伽藍 宮跡会場で展示 きょうから
- 新聞・サイト名:
- 読売新聞
- 元URL:
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/news/20100908-OYT8T00040.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
東大寺(奈良市)の大仏建立のきっかけとなった盧舎那仏坐(るしゃなぶつざ)像が安置されていた大阪府柏原市の智識寺(廃寺)の伽藍(がらん)模型が、8日からメーン会場の平城宮跡・交流ホールで展示される。制作した「柏原市市民歴史クラブ」は「大仏をめぐる奈良と河内のつながりを知ってほしい」と
意気込んでいる。11日まで。
智識寺は7世紀後半、地域の人々が建立したが、11世紀後半に倒壊。河内大仏と呼ばれた盧舎那仏像も失われた。近年の発掘調査で、2基の塔と金堂、講堂を備えた「薬師寺式伽藍」と推定される。
同クラブの長沢星二代表ら約20人が、昨秋から平城宮朱雀門や興福寺五重塔などを参考に、50分の1の大きさで設計。模型作りが趣味の曽奈美章さんが制作を手がけ、柱や基壇などは木材で、屋根は段ボールを着色し、壁は板に紙を張りつけて半年がかりで完成させ、平城遷都1300年に合わせ
て企画した。
高さ約50メートルと考えられている東西両塔は、1メートルの大きさで再現。塔を貫く心柱や、講堂の36本の柱なども忠実に作っており、各堂の扉は開閉もできる。
「続日本紀」の記述では、聖武天皇が740年、河内国の智識寺で盧舎那仏を拝み、自分も造ろうと決意したとあり、743年に大仏建立を発願する動機になったとしている。
長沢代表は「宮跡会場に展示でき、聖武天皇にも見てもらえたようでうれしい。東大寺大仏のルーツとしての河内・智識寺の姿を多くの人に見てほしい」と来場を呼び掛けている。
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