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- ID:
- 47428
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0826
- 見出し:
- 猛暑、果物には“恩恵” ブドウ、ナシ…甘みたっぷり 静岡
- 新聞・サイト名:
- 産経新聞
- 元URL:
- http://sankei.jp.msn.com/region/chubu/shizuoka/100826/szk1008260241004-n1.htm
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
-
葉物野菜などの生育不良が小売価格に跳ね返り、猛暑の影響が食卓にもジワジワとダメージを与え始めている。その一方で果物などは、暑さで糖度が乗り甘みが増しているという。特産の茶業に関しても、今月上旬までの降雨で持ち直し、9月下旬からの摘み取りには今のところ問題はなさそう。この秋は例
年以上のホクホクの収穫期を迎えることができると、関係者の期待は膨らむ。
県農林業局によると、今年の果実の生育状況では、特に浜松市北区都田の名産でマスカットと巨峰の交配種「ピオーネ」が、暑さの影響で乾燥が進み、甘くておいしく仕上がっているという。果実は一般的に乾燥することで濃縮し糖度が増す。すでに収穫も始まっており、品評会でも好評だったという。
これから収穫が始まるミカンやナシも、商品価値が落ちないよう大きさに注意を払う必要があるものの、「この暑さならば甘みが期待できる」(県みかん特産班)と、関係者の表情もゆるむ。このほか、コメも「品質は悪くない。このままいけば例年を100とすると102ぐらいまでいく可能性もある」(県水田農業班)
と、作況は上々のようだ。
今春、霜の影響で収量の減った地域も出た茶業。二番茶の収穫が終わり9月下旬から10月初旬に摘み取る予定の四番茶は、スプリンクラーなどで水をきちんと与える必要はあるが「順調に生育している」(JA遠州夢咲)といい、茶業関係者は胸をなで下ろしている。
ただ、それぞれの産品の生産者は「適度な雨は必要で、このまま雨が降らずに残暑が続けば問題が出てくる」という声で共通している。気象庁は24日、平年より気温が高く雨の少ない状態があと2週間程度は続くとして農作物の管理に注意を呼び掛けた。猛暑続きで期待は高まる半面、不安もくすぶってお
り、生産者が天候に気をもむ日々は当面続きそうだ。
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