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- ID:
- 47305
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0819
- 見出し:
- 西村荘一郎 幻の作品発見
- 新聞・サイト名:
- 朝日新聞
- 元URL:
- http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000001008180001
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 大山町出身の木工作家西村荘一郎(1846~1914)の木象嵌(もく・ぞう・がん)作品が、米子市道笑町1丁目の「やの美術ギャラリー」で見つかった。西村の作品の多くは海外に流出し、国内では約30点しか確認されておらず珍しいという。
木象嵌は埋木(うめ・き)や嵌木(はめ・き)とも呼ばれ、木地に質感や色の違う木材の破片をはめ込んで動物や花などを表す技法。見つかった作品は直径約60センチの円形の壁掛けで、西村の作品に詳しい大阪市立美術館の土井久美子学芸員によると「虎渓三笑(こ・けい・さん・しょう)図」という。
ギャラリー店主の矢野恵美子さん(57)によると、子どもの頃から自宅にあって祖父から「すごいものなんだよ」と聞かされていたという。骨董(こっ・とう)品の業者が度々訪ねてくるので、西村作品を所蔵する渡辺美術館(鳥取市覚寺)に鑑定してもらったところ、「下絵だけあり作られていないと思われていた幻の
作品」と教えられた。
細密な西村の作品は1893年のシカゴ万博で高い評価を得て「木工芸をアートに変えた」とたたえられた。矢野さんは「珍しい作品なので多くの人に見に来てもらいたい」と話す。問い合わせはギャラリー(0859・35・3755)へ。
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