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- ID:
- 46620
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0630
- 見出し:
- ハートや動物形の将棋の駒760種に 一宮の神田さん「810目指す」
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/select/wadai/horidashi/news/20100629mog00m040032000c.html
- 写真・動画など:
- 【写真】
- 記事内容
- 「1年365日、材質の違う駒で将棋を指したかった」と、一宮市大浜、板金業、神田和徳さん(57)が約30年ほど前から趣味で作り始めた将棋の駒が、760種類になった。神田さんは「将棋界で祝いの数字と言われている、(盤の縦横のます数を掛けた)81の盤寿(ばんじゅ)にちなみ、810種類の駒を作り
たい」と意気込む。
日本将棋連盟尾張一宮支部長で、アマ四段の実力を持つ神田さんが将棋を始めたのは、中学生のころ。当時は自宅にある将棋セットで指していたが、プロが使うどっしりとした盤と駒が欲しくなった。ようやく見つけたセットが28万円と高額だったため、盤だけを25万円で購入。駒は自分で作ろうと始めたのが
きっかけだった。
最初に使ったのが、「粘りがあり扱いやすい」とプロも使用するツゲの木。板金業を営んでいるため削る道具はそろっており、3日ほどで作り上げた。材木を分けてくれた知り合いから「別の木でも作ったらどうだ」と言われ、黒檀(こくたん)や桜、アジサイ、アーモンドなどの樹木でも作った。さらに、和紙やクジラの
ヒゲ、天然石などで駒を作った。
そのうち、「形にとらわれない駒を作ったら面白いかな」と、犬や猫、らくだといった動物からハート形、樹木の形など、とても将棋の駒とは想像できないユニークな駒を作り始めた。
神田さんは「自分で作った駒で将棋を指すと、相手が『こいつは駒も自分で作るくらいだから、相当の腕なんだろう』と勘違いするのか、不思議と勝てる」と笑顔を見せる。「子どもたちに教える時にこの駒を見せると、とても喜んでくれる。まだユキヤナギなど110種類の木が残っているので、これからもユニークな駒を作っていきたい」と話していた。
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