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- ID:
- 46580
- 年度
- 2010
- 月日:
- 0626
- 見出し:
- 多可ひのき木綿:「森の香り」漂う 多可町商工会と神戸芸術工科大が新素材 /兵庫
- 新聞・サイト名:
- 毎日新聞
- 元URL:
- http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100627ddlk28040180000c.html
- 写真・動画など:
- なし
- 記事内容
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◇バッグ、カーテン商品化へ
多可町商工会と神戸芸術工科大(神戸市西区)は、オーガニック・コットンと多可町産のヒノキを使った「森の香り」漂う新素材「多可ひのき木綿」を開発した。地場産業・播州織の技術も駆使してインテリア用品などの試作品作りが進んでおり、戸田善規町長は「山林のまちの風土産業としてブランド化したい
」と将来の商品化を目指している。
多可町は町域の8割が山林(約1万4900ヘクタール)で、ヒノキが最多の3割近くを占める。近年は安い輸入材に押されて国内林業全体が低迷している。
付加価値の高い商品を開発して閉塞(へいそく)状況を打破しようと、商工会は工業デザインなどの専門知識がある神戸芸術工科大と開発研究の委託契約を締結し、07年度から産学連携で新素材の開発に取り組んできた。
新素材は、0・5ミリサイズに粉砕したヒノキの皮「檜皮(ひわだ)」とおが粉を無農薬栽培の原綿に混ぜ込み、「ヒノキ・コットン」として紡績。さらに「ヒノキ・オイル」が入った微細なカプセルを織布に染み込ませ、ヒノキの香りが漂うようにした。開発に携わった神戸芸術工科大の野口正孝・デザイン学部教授(5
7)は「ヒノキの防臭、防菌、防虫効果は10~30回の洗濯にも耐える」と話している。
今年2月には東京ビッグサイト(東京都江東区)であった「グルメ&ダイニングスタイルショー」にバッグ類やカーテン、ランチョンマットなどの試作品約40点を出展。町名にヒノキをあしらったロゴマークも作り、6月15日には地元業者向けの内覧会も開いた。
今後は製造業者の確保、販路開拓を図るほか、商標登録も計画している
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