ID :
2259
公開日 :
2006年
12月11日
タイトル
[島根大正門と旧奥谷宿舎 登録有形文化財に
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新聞名
http://www.sankei.co.jp/chiho/sanin/061209/sni061209000.htm
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写真:
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大正期の旧制松江高等学校(現島根大学)の遺構とされる「島根大学正門」(松江市西川津町)と「島根大学旧奥谷宿舎」(同市奥谷町)について、国の文化審議会は8日、新たに登録有形文化財(建造物)に指
定するよう文部科学大臣に答申した。指定を受けると県内の登録文化財建造物は47件となる
島根大学正門は大正13年3月、現大学の敷地内にあった旧制松江高校の正門として設置。同市忌部産の白御影石を組み合わせ、主門柱の一辺は1・2メートル、高さは2・1メートル。主門柱の両サイドに高さ1・7メート
ルの袖門柱を置く。昭和45年12月に現在地に移設され、今も“現役”として使われている
旧奥谷宿舎は、旧制松江高校に赴任する外国人教師の宿舎として大正13年に建設、当時は2棟あった。現存する1棟は内部が改修され、屋根が金属板でふかれた「瓦棒ふき」になった以外は大きな変更はなく、当時の
洋風建築の面影を残す。木造一部2階建て、正面の幅は9メートル、奥行きは14メートル。外観は1階が木製横板張で仕上げた「下見板張」、2階はモルタル塗り。窓はすべてガラス窓
島大施設企画課によると、建築には地元の大工職人がかかわり「和洋の技術が融合した建物」という。大正14年にはドイツ人哲学者で「人智学」を提唱したシュタイナーを日本に紹介したことで知られるフリッツ・カルシ
ュ博士(1893~1971)が赴任し、同宿舎で16年間過ごした。平成10年まで独身職員の寮として使用していたが、現在は空き家という。