ID :
1821
公開日 :
2006年
10月11日
タイトル
[フィンランドで木造建築が復権した理由は?
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新聞名
http://www.nikkeibp.co.jp/news/const06q4/515288/
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元urltop:
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写真:
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テレコミニケーションとハイテクデザインのパイオニアとして注目を浴びるようになったフィンランドが、国を挙げて推進しているのが、木造建築の支援事業だ。先端機器と同じように建築でも世界的な地位
を築くことを目指し、この夏にはニューヨークで、フィンランド木造建築の21世紀の傑作を紹介する企画展を開催している。21世紀に、なぜ木の建築なのか。会場となったスカンジナビアハウス(Scandinavia
House、美術館)の協力を得て、フィンランド建築の最近事情を追ってみた
展示の企画を担ったのはフィンランド建築美術館(Museum of Finnish
Architecture)。初回展は2004年ベネチアビエンナーレ国際建築展で高い評価を得て、昨年から欧米巡回中の展示で、最近の建築17点を写真と模型によって紹介していた。いずれも、伝統的あるいは最新の木造技術
を使うと共に、現代的な感覚を取り入れたものだ。構造体だけでなく、内・外装にも木を主体に使っている。たとえ森林に恵まれていても、伝統技術が現代に受け継がれていなければ、また、新技術が研究開発されていな
ければ、おそらく、これらの建築は生まれなかったはずだ
例えば、座席数1250のシベリウス・ホールは、国内最大級の木造コンサートホール。木の箱が素晴らしい音響を生み出すことは、ピアノやバイオリンが木製であることによって証明されているとはいえ、現代の木造技術
を使ってこれだけの規模の音楽の殿堂を完成させたのは、木に対するフィンランド人の情熱が強かったからだろう。