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木造建築のネツト記事
ID :  14085
公開日 :  2009年 11月20日
タイトル
[快適!住まいのヒント:屋根・外壁・窓。先輩達が選んだ素材は何?
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/life/today/news/20091119alb00m070080000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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 住まいづくりを進めていく中では、さまざまな設備や建材をひとつひとつ選択していくことになります。多くのアイテムの中でも、屋根材や外壁材、窓などは、住まいの性能はもとより、外観デザインも左右する 大切な建材でしょう。また、比較的プランニングの早い時期に決定しなければならない場合も多いものです。カタログでチェックしたり、モデルハウスやショールームで確認したり、施工会社と相談したり、他の設備機器 と同様に、いろいろと情報収集が必要です。
 そこで、今回は、家づくりを終えた先輩達が、どんな屋根材、外壁材、窓を選んだのかをご紹介しましょう。もちろん、選び方は人それぞれですが、先輩達の選び方からは、最近の住まいづくりの傾向がみえてくるもの。ひ とつの参考にしてみてはどうでしょうか。
 【出典】「注文住宅と住宅設備に関する動向調査2008」リクルート『月刊ハウジング』調べ ■屋根材は粘土瓦が安定した人気に  屋根材は、厳しい自然環境から住まいを守る重要な建材のひとつ。外壁材などと同様に、構造躯体の耐久性にもかかわるので、素材の特徴や色、価格などはもとより、メンテナンスやお手入れ方法なども事前に確認し て選ぶようにしましょう。
 広い面積に用いられる建材なので、素材の選び方によっては価格に大きな差が出る場合もありますが、イニシャルコストだけでなく、ランニングコストも考慮して選ぶことが大切です。また、屋根材は、屋根形状、勾配 によっても価格が変動するので、見積もり金額をしっかりとチェックすることも忘れずに。
上/採用した屋根の素材。下/採用した外壁の素材。
 先輩達の屋根材選びをみてみると、一番多いのが「粘土瓦(陶器瓦、いぶし瓦、素焼き瓦)」で、39.0%。昨年、一昨年のデータをみてみると、37.0%、38.2%ですから、安定した人気を持つ素材と言えるでしょう。
焼き締めされた強さを持つ瓦の耐久性は高く、最近では、デザインも色もバリエーションが豊富なので、選びやすくなってきている素材と言えるでしょう。
 次いで、「彩色スレート」が22.2%、「金属系」が18.3%と続いています。価格が手ごろで色やデザインバリエーションが豊富なのが特徴の「彩色スレート」。最近では、メーカーや商品によって、独自の表面加工を施 したり、吸水率や含水率を高めるなどして、耐久性や耐候性を高めたものも出ています。
 モダンな印象の「金属系」も若干の増加傾向に。軽量で耐久性があるので、リフォームに用いる場合もみられます。その他、新しい素材の開発をすすめているメーカーもあります。いずれも、特徴を理解して選ぶように しましょう。
■主流は窯業系サイディング  屋根材と同様に、住まいの耐久性に関わる外壁材は、耐候性や耐火性、メンテナンス性などにも配慮して選びたいもの。素材もデザインも、各メーカーから数多く出ており、予算にあわせて選ぶことが可能でしょう。
 外壁材も広い面積に用いられるものなので、大きな価格差が出る場合もありますが、住まいの性能に関わる部分なので、イニシャルコストとランニングコストを合わせて検討することが大切です。
 先輩達の選び方をみてみると、「窯業系サイディング」が36.7%と一番多くなっています。セメントなどを原料とした繊維質の木片や無機物などを混ぜ、強化してプレス成形などで板状とした「窯業系サイディング」は 、ここ数年来、一番多く取り入れられている素材。商品バリエーションが豊富なことやハウスメーカーの住宅商品の標準仕様に用いられる場合が多いのも、選ばれている大きな理由でしょう。最近では、メーカー独自の工 夫を施したメンテナンスフリーなどの特徴をもつ商品も多くみられるようなりました。
 次いで、色も種類も豊富な「モルタル・塗り壁」が15.4%。自然素材の漆喰や珪藻土なども一般的になってきたように思いますし、仕上げの違いでさまざまな表情を生み出すことが出来るのが大きな魅力でしょう。根強 い人気の「タイル」が10.3%、全面に張るだけでなく、部分使いにも適している素材です。そして、「セラミック外壁」7.6%、「木質サイディング」6.7%と続いています。
上/外壁の色。下/窓サッシの素材。
■明るい色合いを選ぶ傾向に  では、どんな色味の外壁材が人気なのでしょうか。一番多いのが「ホワイト系」で39.2%、次に「ベージュ系」で24.9%、「ブラウン系」が16.0%という結果。
 「ホワイト系」は、昨年(35.2%)、一昨年(27.3%)と増加傾向にあり、逆に減少傾向にあるのが「ブラウン系」。どんな街並みにも馴染み、明るい印象を与える外観が好まれている、ということでしょうか。
■半数以上がアルミサッシ  窓サッシも外観のイメージを決める大切なアイテム。デザインや色、設置する位置などによって、外観デザインの印象も大きく変わるものです。そして、住まいの性能にも大きく関わるのが、窓サッシの素材や組み込むガ ラスでしょう。
 先輩達が選んだ窓サッシの素材をみてみると、「アルミ製」が56.2%と半数以上。商品バリエーションも多く、色や形状も豊富に揃っているので、もっとも取り入れやすいサッシと言えるでしょう。次いで「樹脂製」が29. 3%、「複合」が19.5%、「木製」が2.2%となっています。
 最近、増えてきているのが異なる素材を組み合わせた「複合サッシ」。たとえば、外側部分は耐久性に優れるアルミを用い、室内側には木を使用したもの、室外側を樹脂にして室内に木を用いたものなどがあります。部 屋の用途、インテリアなども考慮して選ぶようにしましょう。
 屋根材や外壁材、窓などを展示するショールームは、全国的にもあまり多いとは言えませんが、お近くにある場合は、是非、実物を確認して選ぶようにしましょう。いずれもカタログの写真では、なかなかその素材感や 色味はわからないもの。また、窓を選ぶ際には、実際に操作してみて、使い勝手を体験することも大切なポイントです。
 ショールームだけでなく、モデルハウスなどでも、気にいった屋根材や外壁材があれば、どこのメーカーか、商品名などを聞いておくといいでしょう。実際の建物に使用されている様子で確認できるので参考になるは ずです。