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木造建築のネツト記事
ID :  13634
公開日 :  2009年 10月20日
タイトル
[草野家住宅 重文指定へ 居蔵造など評価 
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新聞名
nishinippon.co.jp
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元URL.
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/129281
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元urltop:
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写真:
 
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日田市豆田町の草野家住宅が16日、文化審議会の答申を受けて国の重要文化財に指定されることになった。県内最古の商家といわれ、江戸後期から明治初期の建築様式を伝える同住宅の魅力や指定の理 由を紹介する。
 草野家住宅は、防火のために柱を土や漆喰(しっくい)で塗った「居蔵造(いぐらづくり)」の形式をはじめ、伝統的な町家の構成を持った大型商家建築を代表する建物だ。文化審議会は、江戸時代に建築された土蔵も良 好に保存されているとして、主屋と三つの蔵を合わせた4棟と土地を高い価値があるとした。
 敷地面積は約1600平方メートル。店舗部や仏間部などからなる主屋は1772(安永元)年の豆田大火後に再建したとみられる。主屋の表側は漆喰を塗った大壁の重厚な外観を持つ。その裏側の座敷や仏間は開放的 な数寄屋風の造りで、ふすま絵やしゃれた座敷飾りもあり対照的な構造となっている。
 草野家は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている豆田町の南西部にあり、江戸時代に製ろう業や金融業を営んで繁栄した。毎年2月から3月にかけて開かれる天領日田おひなまつりの期間中には約170体 のひな人形を展示。年間3万人以上の来場者が訪れ、日田観光の貴重な観光資源になっている。
 年内にも正式に認められる見通しで、これで県内の重要文化財(建築物)は15件、市内では5件目となる。同市の佐藤陽一市長は「草野家をはじめ、豆田町の人々が当時の商家の姿を残す努力をしてきた結果が認めら れた」と歓迎。草野家当主の草野義輔さん(62)は「喜びと同時に責任の重さを感じる。維持するのは大変だが、周囲の期待に応えるためにもこれまで以上に保存に力を入れていきたい」と意気込んだ。
   ◇   ◇     秋の公開予定は24日-11月23日(木曜日は休館)。時間は午前10時から午後5時。草野本家=0973(24)4110。