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木造建築のネツト記事
ID :  13551
公開日 :  2009年 10月15日
タイトル
[唐招提寺金堂の仏像周り94%が当初材 修理終え、11月に落慶法要
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新聞名
MSN産経ニュース
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元URL.
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/091014/acd0910140100000-n1.htm
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写真:
 写真が掲載されていました
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「天平の甍(いらか)」で知られる奈良市の唐招提寺金堂(国宝)で、国宝の仏像が安置されている堂内(組物と天井部分)を構成する部材は94%が奈良時代末の創建当初のものであることが13日、奈良県文 化財保存事務所の調査で分かった。創建以降、数回の修理が行われながら、仏像周囲の空間は構造的にも当初の姿をとどめていると推測されるという。
 県文化財保存事務所は「古代建築がこれだけ残る例は珍しく、重要な仏像周りの当初の姿を知るうえで貴重」と話す。10年がかりの「平成の大修理」を終えた金堂は11月1~3日に落慶法要が営まれる予定で、古代か ら受け継がれてきた祈りの空間が再び歴史を刻み始める。
 解体修理に際して年輪年代法や目視によってヒノキなどの各部材を調査し、時代別の構成材の割合をまとめた。
 盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像、千手観音立像、薬師如来立像の国宝3尊などが安置されている堂内身舎部分では、天井や上部を支える組物部材など計1284点が当初材で、全体の94%にのぼった。
 身舎外部の庇(ひさし)などの組物部材では当初材は全体の61%で、残りは明治や江戸時代などの改修時に使われた材だった。部材が傷みやすく、取り換えられたと考えられるという。
 唐招提寺は中国・唐から苦難の末に来日した高僧、鑑真が創建。金堂は鑑真の死後に建てられたとされ、奈良時代の代表的建築として知られる。今回の解体修理では構造補強材が加えられるなどし元通りに復元され た。