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木造建築のネツト記事
ID :  11931
公開日 :  2009年 5月29日
タイトル
[精巧な構造城や三重塔 元宮大工が制作中
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新聞名
神戸新聞
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元URL.
http://www.kobe-np.co.jp/news/touban/0001968935.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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大工として半世紀以上、家づくりにかかわってきた竹田力男さん(72)=加東市上三草=が、二年前の引退後から、城や三重塔などの模型づくりに情熱を燃やしている。いま取り組んでいるのは、高さ一・五メ ートルの天守閣。「手仕事が体にしみついてる。死ぬまで作り続けたい」と早朝から食事も忘れて、ノミや金づちをふるう。(堀井正純)  制作中の城は、和建築の伝統を生かした内部構造で組まれ、中心を「心柱」が貫き、屋根に乗って作業できるほどの強度がある。
 姫路城や大阪城などさまざまな城のイメージを元に、自らの「理想の城」を具現化した。「反った屋根の曲線や格子などが腕の見せどころ。どこにもないものを作りたい」と笑う。
 宮崎県生まれで、中学卒業後に大工に弟子入り。二十代初めで大阪に移り、家づくりに従事する一方、宮大工として住吉大社(大阪市)や伏見稲荷(京都市)の補修にかかわった経験もある。
 田舎暮らしが長年の夢で、一九九五年に加東市に土地を購入。週末などに大阪・堺の家と行き来しながら、五年がかりで自ら平屋建ての自宅を建てた。自宅地下が工房になっており、七十歳で大工仕事をリタイアした 後、伝統的な和建築の模型作りにのめりこんだ。
 材料は知人の建具屋に譲ってもらったスギ、ヒノキ。自ら図面を引き、手になじんだカンナやノコギリで切り削り組んでいく。「じっとしてるのは好きやない。ずっと手を動かしていたい」という竹田さん。天守閣は、八月の 完成を目指しており、「どこかで展示できれば」と話している。