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木造建築のネツト記事
ID :  9206
公開日 :  2008年 10月24日
タイトル
[「長期低温着火」 木材炭化で火災のおそれ
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nagano/news/20081024-OYT8T00755.htm
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元urltop:
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写真:
 
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長期間熱が加えられ、壁内部の木材が炭化して発火する「長期低温着火」による火災が長野市内で9月に2件、相次いで発生していたことがわかった。2件ともラーメン店の火災で、鍋を長時間火にかけてい たことが原因だった。(前田啓介)  「長期低温着火」は、長期間熱せられることで、木材が乾燥、炭化し、発火するもの。木材内部の水分が蒸発して細かい空洞ができ、100~150度程度の低温の加熱でも熱がたまるようになる。最後は炭化して燃え出 す。
 9月7日午後1時頃、長野市高田のラーメン店で起きた火災では、店長の男性(21)が焦げ臭いにおいに気づいた。「スープが焦げるにおいとは違う」と思い、店外に出ると、平屋建ての屋根から白い煙が出ていた。驚 いて店内に戻ると、厨房のステンレスのすき間から、煙が吹き出していた。昼時で満員だったが、店長が十数人の客を誘導し、けが人はなかった。消防が燃え上がる前に消し止め、壁と天井裏あわせて約2平方メートル を焼いただけですんだ。
 この店は1年前に開店。1日約10時間、ずんどう鍋でスープを煮込んでおり、この日も開店前の午前10時頃から火にかけていたという。長野市消防局によると、コンロの前はステンレスで覆われていたが、その内側の 木材が炭化していた。店長は「毎日、長時間火にかけっぱなしにしていた。火事になるまで全く気づかなかった」と話す。
 2日後の9日午後0時30分頃にも、同市若宮のラーメン店で、スープの仕込みをしていた厨房の壁内部の木材から出火し、壁約8平方メートルを焼く火災が起きた。
 07年8月には、長野市川中島町の住宅で、長期低温着火による火災が起こり、昭和30年代に建てられた約200平方メートルの木造2階建てを半焼した。市消防局によると、この家では、コンロが壁面にぴったりとつけ て置いてあった上、煮物を作ることが多く、長時間火を使っていたという。
 県内では07年、「長期低温着火」による火災は14件が、各消防本部に報告された。各自治体の火災予防条例で、コンロと壁面の間は、15センチ以上あけなければいけないと定められているが、大きな鍋を置くと、壁 とのすき間がほとんどなくなってしまうこともある。
 長野市消防局予防課の込山忠憲課長補佐は「燃えているものがないのに煙のにおいがしたら、内部で炭化している恐れがある。一般家庭でも起こりうるので気をつけて」と呼びかけている。