公開日 :
タイトル
[シロアリの被害と対策~前編~
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新聞名
nikkei Bpnet
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元URL.
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q1/569278/
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元urltop:
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写真:
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シロアリはふだん人目につかない場所に生息しているため、その実態については意外に知られていない。名前を聞いて、アリの一種だと思い込んでいる人が多いが、等翅目(シロアリ目)のシロアリは、膜翅
目(ハチ目)に属するアリとは系統的に遠い位置にあり、むしろゴキブリに近い仲間だという。
「シロアリは雑食性の強い昆虫で、住宅に使われている木材を食べて大きな被害をもたらすことはご存じのとおりです。シロアリの消化器官には、木材の繊維を分解するバクテリアが住みついているために、木材を栄養源
として消化・吸収することができるのです」
社団法人日本しろあり対策協会の吉元敏郎(※)副会長はこのように説明する(以下のコメントは、すべて吉元氏)。※「吉」の字の上部は、下が長い「土」
だが、シロアリが食べるのは木材だけではないという。
「畳や生きた樹木はもちろん、農作物、書籍を食べるほか、プラスチック、煉瓦、柔らかい金属、薄い金属板、コンクリートなどにも食害を加えます。ですから、新建材だからといって安心はできません。また、断熱材に使う
発泡スチロールや発泡ポリウレタンはシロアリの大好物です」
シロアリの先祖は3億年前に地球上に現れ、現在まで生き続けてきたというが、その背景には、このようになんでも食べるすさまじい雑食性があるのだろう。