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木造建築のネツト記事
ID :  7174
公開日 :  2008年 4月13日
タイトル
[国産材の時代
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新聞名
愛媛新聞
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元URL.
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/chijiku/ren018200804134675.html
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元urltop:
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写真:
 
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林業に明るい兆しが見えてきた。長年低迷していた国産材価格が上昇傾向をみせていることだ。外国産材の価格上昇と供給量減少が原因。関係者の中には「国産材の時代」を予言する人もいる▲  大洲市肱川町出身で、熊本県人吉市の林業会社を経営する泉忠義さんもその一人。七十九歳の今も地下足袋で山に入る壮健さ。国産材にこだわる地元住宅メーカーと手を組み、ほぼ全量を直売している。業界でも特 異な存在だ▲  日本は世界有数の木材消費国。しかもその八割を外材に頼っている。戦後の一斉造林で植樹したスギやヒノキが伐採適期を迎えているのに、これまでは価格が安く、切り出しても赤字状態。東南アジアなど他国の森林 破壊に手を貸しながら、自国の森林には利用されることのない木々が取り残されている▲  泉さんは「資源小国といわれる我が国において、再生可能な資源が足元に有ることを、人間様もやっと感付いて」と、その著書「ゼロ災で低コスト林業に挑む」(林業改良普及双書)の中で皮肉っている▲  県内の森林でも、年間推定で百二十三万立方メートルの材木が成長し続けている。仮に県内の新築住宅をすべて県産材で建てたとしても、五年分に相当するというから驚きだ▲  世界の木材需要は、バイオ燃料ブームなどで増加の一途。国内林業復活のチャンスだ。そのためにはまず、国内の消費者に国産材の良さを知ってもらい、選んでもらうことが大切だ。大洲や今治で始まっている「地産 地消の家づくり」の広がりに期待したい。