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ID :  6588
公開日 :  2008年 3月 4日
タイトル
[玉藻公園・披雲閣の耐震補強策の検討を開始
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新聞名
四国新聞
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元URL.
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/article.aspx?id=20080304000436
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元urltop:
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写真:
 
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高松市の史跡高松城跡建造物検討委員会(委員長・西和夫神奈川大工学部教授)が4日、香川県高松市玉藻町の玉藻公園披雲閣であり、国の重文指定を目指す披雲閣の耐震診断結果が公表された。震度5強 程度までは小規模の損壊に抑えられるが、震度6強に見舞われた場合は全棟が倒壊か大破の恐れがあることが判明。外観などで文化財の価値を大きく損なわないことを前提に、耐震補強の具体的手法を検討していくこ とを申し合わせた。
 披雲閣は松平家当主の別邸として1917(大正6)年に建築。「木造トラス工法」を用いて屋根を支えることで柱をなくし、142畳の大空間を実現。伝統的な書院造りに洋間を設け、大正期のロマン漂う近代和風建築とし て知られる。2005年に高松市有形文化財に指定された。
 築90年の木造で、本格的に補修していないことから老朽化が目立ち、雨漏りや過去の地震による一部柱の傾き、鴨居や敷居の沈下などが確認されている。耐震診断は財団法人文化財建造物保存技術協会(東京)が担 当。この日の会合では、診断結果の説明に続き、各棟の両端や廊下に補強壁を設置する手法などが提案された。
 委員からは「雰囲気ががらっと変わってしまう」「壁の増設は最終手段とすべき」などの意見が続出。今後は、屋根瓦と屋根の間にある土の撤去による負荷軽減などをはじめ、外観や内装を維持した上での効果的な補強 策の検討を進める。
 市教委では新年度中に耐震補強の具体的手法を決定し、09年度から工事に着手する方針。