ID :
6520
公開日 :
2008年 2月28日
タイトル
[県技能競技大会 県知事賞に輝く 三重の塔
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新聞名
東海新報
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元URL.
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws3356
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元urltop:
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写真:
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県立大船渡職業能力開発センター
県技能競技大会(県職業能力開発協会など主催)技能作品評価会が、このほど盛岡市で行われ、県立大船渡職業能力開発センター(高橋民雄所長)の木造建築科で学ぶ生徒たちが出品した「三重の塔」が最高賞の県知
事賞に輝いた。木割りや反り、彫刻など随所に光る優れた技能と建築美が高く評価された。
同大会は、従来の訓練生競技大会に、高校や県立施設を対象とした機械系職種の青年技能競技大会、技能作品評価会を併せた競技会。ものづくりに携わる人たちの技能水準の向上と、技能習得意欲の増進を図ること
を目的に開催されている。
三回目となった今回も県内の専門校や職業訓練施設などから生徒の実習作品が多数寄せられた。審査の結果、大船渡職業能力開発センター木造建築科(八人)が出品した「三重の塔」が、技能評価会で昨年に続いて県
知事賞となった。
今回の受賞作品は、同センター指導員のもとで木造建築科生徒が約三カ月かけて共同製作したもの。昨年の大船渡市産業まつりにも出品。今回、盛岡市民文化センター(マリオス)で開催された岩手の名工展にも展示
され、若い技能者によるものづくりの素晴らしさをアピールした。
作品のポイントは、京都にある三重の塔建築物の木割りをもとに原寸の十分の一(縦約二・一メートル、幅一・一メートル、奥行き一・一メートル)に縮尺。材料はヒバを使用。桁は枡組とし、反り関係や建物の随所に彫刻
を施した。
県技能競技会でも銀賞を受賞した生徒の千葉文義さん(19)=一関市出身=は「みんなでパーツを分担し、細かいところまで忠実に再現しました。その成果が報われてうれしい」と受賞を喜ぶ。将来は宮大工になるのが
夢という。
高橋所長は「作品は、生徒たちが将来成長していく過程でいい教材になるし、今回の受賞は大きな自信、励みにもなる」と語り、生徒たちの努力とチームワークをたたえていた。
生徒たちは、立派な職業人としての技能を身に付けて、もうすぐ巣立ちの時を迎える。