1. HOME
  2. 木の情報発信基地Top
  3. 9.建物
  4. 木造建築のネツト記事 TOP
ID :  5831
公開日 :  2007年 12月23日
タイトル
[木の温かみ残し『砂場』再生 港の老舗そば店 耐震工
.
事が完了 あすから営業
新聞名
東京新聞
.
元URL.
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20071223/CK2007122302074405.html
.
元urltop:
.
写真:
 
.
港区虎ノ門のオフィス街にある老舗そば店「虎ノ門砂場」で進められていた木造店舗の補強工事が完了し、二十四日から「再生」した店舗で営業を始める。築八十四年の趣ある建物を維持しながら、耐震補強 や補修をする珍しい工事によって、長く親しまれてきた店構えがよみがえった。
 店舗は一九二三(大正十二)年の建造。四十四年前と十三年前に二度、鉄筋を使って補強したが、今回は木組みの接続部分など以外は、創建時と同様に木材だけを使った。
 建物を真上にそのまま引き上げて基礎を改良。腐食した柱や梁(はり)を交換し、新築同様に強度を高めた。モルタルで塗られていた南側の壁は、創建時にあった格子窓を再現した。
 店内も大正時代に多かった数寄屋風などの意匠を取り入れた。なげしや手すりなど、見える部分には極力使い込まれてきた木材を再利用し、店の歴史を伝える。
 設計を担当した降幡建築設計事務所(長野県松本市)の小坂進さん(59)は「木組みなど当時の職人の高い技術をあらためて知った。技術的に大変難しかったが、ビル街の中で“生きている”と感じられる建物をそのま ま使っていくことの味わい深さを感じる」と話す。
 同店五代目の稲垣隆一さん(69)は「昔のままの姿がよみがえりうれしい。これからもオフィス街のお客さんに立ち寄ってもらえたら」と話している。