アパートや民間住宅などを手掛ける那覇市の建設業者、城建(じょうけん)の入稲福了(さとる)社長が
開発した特許商品、コンクリート型枠解体専用金具「かいたいリング」が製品化された。県知的所有権センターが仲介し、建築・土木資材販売の平良ボールト(浦添市、池宮城悦子社長)と昨年12月に技術移転契約を結ん
だ。量産化と全国展開を目指す。
金具は型枠用のベニヤ(合板)を外す作業(脱枠)で使用する。通常はバールで合板に穴をこじ開けて取り外すが、金具を型枠建て込み時に合板に挿入しておけば安全・容易に外すことができ、合板も傷つけないた
め利用回数が増えてコストも削減できるという。
今後平良ボールトが県内金具店や建設会社に販売。現在サンプル配布しており「解体しやすいと好評だ」(同社の島袋隆営業部長)という。金具はステンレス製で1個420円。城建が海邦ベンダー工業(豊見城市、神谷
弘隆社長)に製造を委託している。
月間の販売目標は初年度で千個、2年目が2千個、3年目以降は本土展開を前提に2万個程度を目指す。県庁で22日に発表した入稲福氏は「作業の省力化などが分かれば広く使ってもらえるのでは」と期待した。
入稲福氏は特許を2006年4月に出願し、昨年2月に取得した。