ID :
5416
公開日 :
2007年 11月19日
タイトル
[[中国之最:第15回]中国最古の木造建築は
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新聞名
中国情報局ニュース
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元URL.
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=1119&f=column_1119_003.shtml
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写真:
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四川省の峨眉山や舟山諸島の普陀山、安徽省の九華山と並んで中国の四大仏教名山に数えられる聖なる山、五台山。2800~3000メートルの険しい高地に5つの峰があることから五台山と呼ばれる。この
仏教の聖山に「中国之最」があった。
【五台山の南禅寺は中国最古の木造建築】
この五台山山中にある南禅寺は建中三年(781年)に建立された。殿内の梁の下に墨書されており、現存する木造建築では中国一古いと言われている。この寺院は1200年以上前に建立されたことになる。
また五台山を有する山西省は、古代木造建築のメッカでもある。五台山のほかに、大同や平遥古城周辺にも歴史的木造建築が残り、国家の保護指定を受ける建造物の70%以上が山西省に集中する。
五台山の特色は、仏教寺院とラマ教寺院が共存するところだ。ラマ教信者が多い内モンゴルに近いという地理的条件のためか、仏教寺院の青廟ばかりではなく、ラマ教の黄廟も数多く残っている。
この仏教の一大聖地には、かつて入唐、入宋して修行した日本人の僧侶も多数訪れている。「入唐求法巡礼行記」を書いた最澄の弟子である慈覚大師円仁、興福寺の霊仙、京都南禅寺の宝叡などがこの地に滞在し
たという記録も残っている。
かつての日本人僧侶は仏の道を学ぶために中国に渡った。そして現代の中国の研究者は奈良、大和の古刹を中国唐代の仏教寺院と重ね合わせる。中国にはその時代の木造建築の寺院がほとんど現存していないた
めだ。
中国最古の木造建築である南禅寺は険しい山中にひっそりと建っていたため、戦災からの焼失を免れたと言われている。しかし日本と中国の最古の木造建築がともに仏教寺院であるということは、とても興味深い。
これも仏のえにしなのかもしれない。