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木造建築のネツト記事
ID :  4934
公開日 :  2007年 10月 9日
タイトル
[伝統的民家の再生・活用 信大が研究センター設立へ
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinmai.co.jp/news/20071009/KT071004FTI090014000022.htm
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元urltop:
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写真:
 
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 伝統的な木造民家の保存と再生、活用を後押しするため、信大工学部(長野市)が「信州共生住宅研究センター」を立ち上げる。古民家が数多く残る県内だが、「住みにくい」「地震に弱い」といった理由で急 速に姿を消しつつある。センターは各分野の専門家らでつくり、耐震化やリフォームを助言。市民団体などとも協力し、長野県ならではの風土に根差したまち並みを残す考えだ。
 来年4月、工学部に新たに建築学科と土木工学科が発足するのに合わせ正式に設立する。当面は建築や土木工学、環境などの研究者12人で組織。産学連携の一環で、先行している研究団体や企業とも連携していく。
 各地に残る民家の造りや材質、修理の履歴などを調査。快適に住み続けられる耐震補強や水回りなどのリフォーム技術のほか、県産材の活用方法、再生のネックになる資金調達の道筋も探ることになりそうだ。
 一部で古民家がブームになっているとはいえ、割安で使いやすいハウスメーカーの住宅やマンションが拡大。山間地でも過疎化のため、伝統的民家は廃屋化が進む。さらに阪神大震災以降、「木造はもろい」とのイメ ージが広がった。
 「一口に木造と言っても、造りによって強度はさまざま」と、中心メンバーの土本俊和教授(46)。1990年代から続けている民家調査や、須坂市などで進めているまち並み再生の実績を踏まえ、「例えば地震で全半壊 のレッテルを張られても、住み続けられる技術はある。風土がはぐくんだ住宅の良さに光を当てたい」と話す。
 民家再生やまちづくりの分野では、県内でも既にさまざまな研究団体やNPOが活動している。センターは専門的見地から、調査や技術開発で協力を働き掛けていくという。若い世代の関心を掘り起こす事業も検討して いくとしている。