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ID :  4808
公開日 :  2007年 9月25日
タイトル
[国内顧客失う製材業界~家具生産の海外移転で
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新聞名
USFL.COM
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元URL.
http://www.usfl.com/Daily/News/07/09/0925_020.asp?id=55346
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元urltop:
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写真:
 
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ソファやテーブル、キャビネットなどの家具生産の多くが中国など海外で行われるようになったため、国内の製材業者が深刻な打撃を受けている。
 AP通信によると、全米の生産は現在、2000年から25%減少して100億ボードフィート(木材の体積を表す米単位。1000ボードフィートで約2.4立方メートル)となっており、年内には95億ボードフィートまで落ち込むと予想 されている。
 米国で最も良質のハードウッド(硬質木材)生産地といわれ、国内生産の約10%を占めるペンシルベニア州では、業界が年間50億ドル以上を売り上げているが、01年以降は製材所の数が約20%減少した。現在操業する 300余りの工場も、小さなところは生産を縮小し人員を削減している。
 生産地が中国に移ったことで、米産地は材料を現地に売る必要があるが、アマゾン、アフリカ諸国との競合にさらされ、米製材界は急速に顧客の基盤を失っている。また、製材業者は材木を売るはるか前に立ち木を購 入しなければならないため、木を切り出せるまで資金が凍結されることになる。従って高値で購入したものの販売までに値が下がったり、需要減で仕入れた量がさばけなくなることもある。
 製材所の多くは、廃材を減らし、丸太をすべての部分を売って効率を改善したり、ハイテクを導入し、寸法の特注に応じるなどして販売増を図っているが、住宅市場の低迷など外的要因も発生する。さらに、東部に豊富 なレッドオークは、以前は台所家具キャビネットの材料として人気があったが、最近では消費者の好みが変化して売れ行きが悪い。
 業界の景況改善には輸出の拡大が必要で、ペンシルベニア州ラルストンの製材業者ビル・ブルックス氏は、「現在約15%にとどまっているハードウッドの輸出比率を30%まで高めなければいけない」と話している。ペン シルベニア家具材の対中輸出高は現在、1999年の約10倍に当たる1980万ドルに達している。