ID 2039
登録日
2006年 11月10日
タイトル
200歳エノキ、強風で折れる 中京・北野中の象徴 植樹願うが…
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006111000071&genre=F1&area=K1C
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元urltop:
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写真:
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京都市中京区の北野中で、樹齢約200年のエノキの大木が今週初めの強風で折れた。並んで立つムクノキとともに「双樹」の名で長年、在校生や卒業生に親しまれ、校歌の一節にも使われている象徴的な存
在。「二世を植え、双樹の存続を」との願いも、技術的に難しそうで、関係者は頭を悩ませている。
エノキは高さ約20メートル、幹回り3・2メートル。ムクノキとともにグラウンドの東側にあり、生徒の語らいの場所ともなっていた。前身の旧制第二商業学校以来約90年の歴史があるシンボルで「市立学校・幼稚園名木
百選」や区民の誇りの木に指定されている。
学校によると、エノキはここ数年、衰弱が目立ち、地面を芝生化したり、水が行き届きやすくなるような処置を施したりしてきた。しかしこの7日、突風を受け、根元から約3メートルの部分で完全に折れて、バラバラにな
った。授業中だったため、生徒や教職員にけがはなかった。
このエノキとムクノキは「双樹」として、校歌の2番の歌い出しになっている。陸上部のユニホームにプリントされ、学校だよりのタイトルにもなるなど、北野中に欠かせない大木だった。学校は折れた幹や枝をモニュメン
トなどに再利用、残った部分は当面そのままの状態にしておき、時機を見て撤去することにしている。
卒業生でPTAOB会長の長野紘一さん(64)は「常に見守ってくれていた『親父』が倒れたようで寂しい。2つの木があって初めて双樹と言える。もう1本植えてほしい」と語る。しかし学校によると、新たに植えても根が絡
み合っている隣のムクノキに影響が出る恐れがあるうえ、新しい木が硬い土壌になじんで根付くのは難しいという。細谷僚一校長(57)は「樹木医や教育委員会と相談し、みなさんの思いに応えられればいいのだが」と話し
ている。
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