ID 2014
登録日
2006年 11月 8日
タイトル
テングス病を駆除 多くの桜が感染
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=114612
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元urltop:
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写真:
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田辺市龍神村の中高年者でつくる「龍神プロバスクラブ」は、地域で多くの桜が感染している「テングス病」の駆除を始める。18日、同村西で初めての作業をする。会員らは「地域の財産を守る活動にしたい」
と話しており、クラブのテーマとして毎年実施する考えだ。
プロバスクラブは4月、退職後の人生を充実させたり、社会で積んだ経験や技能を還元したりしようと発足した。
結成時に、どのようなボランティアができるかを話し合った際、メンバーの松本健・前龍神村森林組合組合長ら木を知る人から、テングス病が広がっているという声があったため、駆除に乗り出すことに決めた。
今春から、田辺市朝日ケ丘の樹木医、桝本幸雄さんに相談し、指導を受けて計画を進めてきた。
木の活動が止まる秋から冬の時期を選んで実施する。トラックの荷台や脚立などに乗り、のこぎりなどを使って枝を切って焼く。切った部分には防腐剤を塗る。
18日は午前10時から、市龍神中央診療所横にある私有地で、地権者の許可を得て、メンバー十数人が4時間程度作業する予定。
テングス病は、カビの一種によって起こり、感染するとホルモンのバランスが崩れて枝先がほうき状になる。花は咲かず、枝は枯れてくる。特にソメイヨシノに感染することが多い。密集した枝がてんぐの巣のように見え
るとして、この名が付いた。
桝本さんは「テングス病は、放っておいたらどんどん広がる。患部を取り除けば樹勢は戻ってくる。今は行政に頼っても金がなく、地域は自分たちで守るという姿勢を示すということも意義がある」と話す。
古久保克己会長は「学校などの思い出の木もあるが、手遅れではないかと思われるものもあり惜しい。自分たちの地域の財産を、自分たちで守れるようにしていきたい」と話している。
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