ID 1925
登録日
2006年 10月25日
タイトル
ツバキに抗炎症成分/TTCが特許出願
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新聞名
沖縄タイムス
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元URL.
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200610251300_05.html
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元urltop:
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写真:
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トロピカルテクノセンター(うるま市、TTC)は24日、県内に自生するツバキ類の葉の抽出物から抗アレルギー、抗炎症作用を持つ成分を発見し、2件の国際特許を出願したことを明らかにした。抗アレルギー
剤として、従来、使用されるステロイド剤や非ステロイド剤は、胃腸障害などの問題があり、天然物由来のツバキエキスは安全で効果の高い抗炎症剤として期待できるという。現在、県内の健康食品メーカーと提携し、宮
古島市や本部町などに自生するヤブツバキやツバキを利用して、来年3月までに茶パックや粉末などの製品発売を目指す。
特許出願技術の一つは「抗炎症剤」。花粉症や食物アレルギーで発生した炎症を抑える。
もう一つは「脱顆粒阻害剤」で、リンパ球細胞内の顆粒にあるアレルギー原因物質のヒスタミンやプロスタグランジンの放出を抑えることで、アレルギーを抑制する効果が期待でき、市販の抗アレルギー薬のフマル酸ケ
トチフェンの約1万倍の効果が得られるという。
2件は5月9日までに国際特許を出願した。
TTCは発見された物質を「沖縄」や「ツバキ」を意味する言葉を組み合わせて「オキカメリアシド」(Okicamelliaside)と命名。今後は化粧品や医薬品リード化合物などでも製品化を計画している。
研究統括を務める東北大学名誉教授の安元健氏は24日、県庁で記者会見し「ツバキは全国で見ることができる花だが、沖縄で特許を取得することで、他県で製品化されても使用料が得られる。将来的には県内産業
の振興につながる」と述べた。
同研究はTTCを中核機関に、文部科学省の外郭機関・独立行政法人科学技術振興機構や県の助成を受け、2003年からの5年事業として実施している「県地域結集型共同研究事業」の一環で行われた。
琉球大学や県工業技術センター、県内の民間企業が、県内の天然素材などを用いた研究を行い、06年9月までに国際特許を含め18件の特許を出願している。
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