ID　1656

登録日　 　2006年 9月15日

タイトル

天神崎の運動、参考に 台湾から訪問

新聞名

紀伊民報

元URL.

http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=111642

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写真:

　

日本のナショナルトラスト運動発祥の地、田辺市天神崎を15日、台湾の同運動研究者らが訪れ、磯や山、湿地などを観察したり、「天神崎の自然を大切にする会」の玉井済夫専務理事から自然保護運動の説 明を受けたりした。研究者たちは「寄付を募って土地を買い上げるという形の自然保護運動は、台湾では珍しいので参考になった」と話した。
　訪れたのは、国立東華大学環境政策研究所の王鴻濬教授ら５人。台湾では近年、保護団体や行政による湿地や野鳥保護区の買い上げを目指す動きがあり、日本の運動を参考にするため来日した。王教授は、昨年10月 にも研究のために天神崎に来ている。
　玉井専務理事が王教授らに天神崎の湿地や磯場、日和山などを案内。野生の動植物が生息できる昔の姿に戻そうと雑草で埋もれていた湿地を整備する取り組みや、落石が相次いだ場所で植樹する活動などを紹介し た。
　天神崎の木に名札が付けられていることや、火災の跡地に小中学生らと木の苗を植えたことなどを聞き、王教授は「自然を守るというだけでなく、子どもたちの教育につなげ、地域の中で生かされているところに感銘 を受けた」と感心した。
　台湾にも公益法人制度があるが、十分に活用されていないという。王教授は「税の優遇策など環境を保護するための制度が充実していないので、これから制度を整備していかなければ」と話した。