ID 1644
登録日
2006年 9月13日
タイトル
2代目ニレの木に思いつなぐ
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新聞名
十勝毎日新聞
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元URL.
http://www.tokachi.co.jp/WEBNEWS/060914.html
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元urltop:
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写真:
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北伏古小学校の敷地内、道道川西芽室音更線(214号)沿いで長く北伏古の住民に親しまれ、昨年9月に伐採されたニレの木への思いを後世につなげようと、地域住民が新たな地域の象徴樹となるニレを選
定した。地区を見守る“2代目”の木は北伏古八幡神社の境内西側にあり、住民による記念碑が建立された。関係者は「ニレは開拓当時から地域を見守ってきたご神木のような木。大切に思う気持ちを子供たちが受け継
いでほしい」と願っている。(新目七恵)
北伏古地域の初代象徴樹で、昨年伐採されたニレの木
芽室北伏古見守った“ご神木”
伐採されたニレの樹齢は約100年。芽室町の町木はカシワだが、同地域では1979年、住民有志16人がこの木を守ろうと「北伏古樹木保存の会」を発足させるなどニレへの思い入れは深い。旧北伏古小閉校時(87年)
には「楡(にれ)の郷」と書いた石碑が同保存会によって建てられた。
枝葉が豊かに茂る大樹だったが、強風で枯れ枝が道路に散乱するなど交通の障害になり、昨春、町教育委員会が伐採を提案。地域内で話し合い、やむを得ないとの結論に達したが、「切るだけではしのびない」と新た
なニレを選ぶことに。伐採は町と要請を受けた北電帯広支店が行った。
新たなニレは、同地域の6町内会行政区の代表者が協議して決めた。同神社の改築(98年)前は参道脇にあり、その存在感が理由の1つだった。
同保存会発足からの会員野沢正治さん(89)は「思い出が詰まった木を切ったのは寂しかったが、新しい立派なニレを若い世代に大事にしてもらえればうれしい」と話す。
記念碑は長持ちするようにナラの材木を使い、9月に完成。幅約25センチ、奥行き約18センチ、高さ約240センチで「楡の郷 象徴樹」と記され、9月の地域の秋祭りの際に披露された。
吉田元洋行政区長(55)は「ニレは子供のころからいつも校庭にある当たり前の存在だった。人が集まる神社のニレが、子供たちにとってそんな大事な存在になれば」と話している。
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