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ID 15680
登録日   2010年 4月 8日
タイトル
恩返しの木片画 元大工の下村さんが創作
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://mytown.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000001004070001
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元urltop:
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写真:
  写真が掲載されていました
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さまざまな木片を使い、温かな風合いの木片画を作り続ける元大工が、南さつま市大浦町にいる。下村文香さん(83)。約10年間で創作した作品は80点を超える。作品はお世話になったお礼にと、すべて プレゼント。よわいを重ねてもなお生み出される力強い作品に、ファンも多い。(安斎耕一)  同市大浦町にある下村工務店の加工場の一角が下村さんの作業場だ。色鉛筆で書き分けた下書きに沿って木片を糸のこ機で加工。デザインにあわせて木片を接着させ、額にはめ込んでニスを塗る。
 風合いが崩れるので着色はしない。木が持つ色を何種類も組み合わせて表現。一つの作品に使う木片は多いときは10種類に上る。
 「色と立体感を出すのが難しい。満足するものが簡単にできない難しさが、次の作品へと向かう力になる」  下村さんは1971年に工務店を設立し、90年に長男の文幸さん(49)に経営を引き継いだ。本職の大工を辞めたのは2000年ごろだ。
 02年、14頭のクジラが近くの海岸に漂着。その時、孫が描いたクジラのイラストが当時の旧大浦町のシンボルデザインに採用された。それを記念し、デザインをあしらった木製のびょうぶを作ったのが作品づくりのき っかけだ。
 大工の腕前を存分に生かした作品は、細部まで丁寧に表現。あまりの出来栄えに、知人から「私にも作ってほしい」と要望が相次いだ。
 「こんなに喜んでもらえるなら、感謝の気持ちを込めて作ってみよう」と、知人や集落の人たちから依頼のあったデザインを木片画にする作業を本格的に始めた。寄せ木細工で知られる神奈川・箱根に伝統技の見学に も行った。
 木片画はB4程度の大きさ。材料の木片は加工しやすいホウやクス、ヒノキなどが多いという。手がけた作品は、アニメのキャラクターから浮世絵までと幅広い。
 評判を聞き、制作依頼や買い取りを申し出る人が後を絶たないが、受けるつもりはないという。「感謝の気持ちを木片画に乗せて贈っている。手を抜き、商売のために作るつもりはない」  贈った時に喜ぶ相手の顔を見るのが何よりの楽しみという下村さん。「無理のないペースで、自分にしかできない創作を続けていきたい」
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。