1. HOME
  2. 木の情報発信基地Top
  3. 8.樹木
  4. 樹木・植樹・木のニュースアーカイブ TOP
ID 15028
登録日   2010年 2月16日
タイトル
青春のポプラに別れ 倒木の危険、伐採へ 加須・不動岡高
.
新聞名
埼玉新聞
.
元URL.
http://www.saitama-np.co.jp/news02/15/06.html
.
元urltop:
.
写真:
  写真が掲載されていました
.
加須市の県立不動岡高校(舘眞一校長、生徒数1100人)で、学校のシンボルとして親しまれてきた「ポプラ並木」が3月末までにすべて伐採されることが分かった。昨秋の台風被害により2本が倒れた際、樹 木診断を実施。残る21本のうち13本についても倒木の危険性が高いと判断され、生徒の安全を考慮した。県内で最も古い高校に根を下ろし、半世紀にわたり学校や地域を見守り続けてきた伝統のポプラ並木。生徒ら からは「なくなるのは寂しい」「何とか残せないか」と別れを惜しむ声が上がっている。
 市の資料によると、ポプラは1924年の校舎落成を記念して校庭に植えられた。現在のポプラ並木は、65年に記念樹として東グラウンド沿いに23本が植樹された。定期的に枝切りや養生などの維持管理を行い、生 徒や卒業生、地域住民に長年親しまれてきた。
 ポプラは、4階建ての校舎とほぼ同じくらいの高さ。同校によると、昨年10月に台風18号の強風で正門側の1本と広場前の1本が倒れた。けが人や校舎への被害はなかったが、枝が折れやすいなどの異常が目立つよ うになっていたことから、樹木医に診断を依頼。その結果、ポプラは学校の地質に合っておらず、寿命が短くなっていることが判明。無事だった木も半分以上は倒木の恐れがあると診断された。健常な木はわずか3本だ った。
 久保島昌一教頭は「伝統あるわが校のシンボルをどうにか残せないかと考えたが、いつ倒れるか分からず、生徒の安全を第一に考え、断腸の思いで伐採を決定した。生徒や保護者には文書で通知した」と説明。伐採 後については「何を植えるかは未定で、地域の方々とも検討していきたい。ポプラを再利用する計画も出ている」という。
 学校のシンボルが消えることは校内外に波紋を広げている。校内新聞「ぽぷら」を発行する新聞部2年生の倉岡奈緒さんは「また木が倒れてきたらと思うと怖いが、登下校で毎日見ていたポプラの風景がなくなってしま うのは寂しい。せめて新聞の名前だけでもポプラを残したい」。運動部の生徒には憩いの場にもなっていたポプラ並木。「ポプラがつくる木陰はとても快適で、夏の暑い日の練習の合間にみんなで涼んだ。思い出の木が 姿を消すことはとても残念」。卒業生で元野球部員の酒巻和也さん(18)=加須市=はショックを隠せない。
 保護者の心境も複雑だ。PTA会長の柿沼峡一さん(49)は「生徒や先生、建物が変わる中、唯一残っているのがポプラ並木。『何とか残せないか』という声は多い。不動岡高校が持つ125年の歴史をつなぐ大切さをみ んなで真剣に考えたい」と話す。伐採に強く反発する意見も出ているという。
 伝統校の歴史を体現し、数え切れない思い出を与えてきたポプラ並木。喪失を惜しむ声は、その年輪のように厚く層をなしている。
..

このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

中川木材産業のビジネスPRその21   当社設計・施工のウッドデッキの事例その2 ホームページはコチラです。 画像クリックで拡大(公開2018.8.1 更新2019年9月11日 )