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ID 14025
登録日   2009年 11月13日
タイトル
「ナラ枯れ」被害拡大
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20091112-OYT8T01436.htm
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元urltop:
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写真:
  写真が掲載されていました
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害虫が持ち込んだ細菌に感染してミズナラなどが集団枯死する「ナラ枯れ」被害が全国的に広がる中、県内でも会津地方から中通り地方に向かって徐々に被害が拡大している。今年に入って県北地方で初 めて本宮、福島の両市で被害が確認され、計14市町村になった。景観だけでなく、放置すれば山崩れなどにつながりかねないため、県や市町村の担当者らは警戒を強めている。
 ナラ枯れは、体長約5ミリの甲虫「カシノナガキクイムシ」(カシナガ)が運び込む細菌に感染することで発生する。産卵のため、毎年6~8月頃にミズナラやコナラ、クリなどの広葉木に穴を開けて入った際、成虫や幼虫 の餌となる酵母を作るカビの一種・通称「ナラ菌」を持ち込む。これが樹木の通水機能を阻害し、葉が赤色化して集団枯死する。京都府林業試験場などの調査では、1980年代以降に全国で被害が拡大し、2007年まで に東北から九州にかけて23府県で被害が確認されている。
 県森林整備課によると、県内では00年に初めて西会津町で被害が確認された。これ以降、年々被害が拡大。昨年までに会津地方北部や猪苗代湖周辺、郡山市など12市町村に被害が広がり、昨年度の被害面積は県全 体で約450ヘクタールに及んでいる。
 今年は、新たに本宮市で夏に、福島市でも秋に入って確認された。本宮市では、国や県の補助を受け、被害が確認された樹木周辺の倒伐やくん蒸で駆除する方針を決めた。しかし、被害が確認された樹木はほとんど民 有林といい、市の担当者は「駆除するにも所有者の了承が必要になる。共有林になればさらに所有者の確認作業に手間と時間がかかってしまい、予算がついてもいつ頃駆除にかかれるか分からない」と頭を痛める。
 集団枯死した山林を放置すれば、山崩れや雪崩が発生する危険性が高まるため、県や市町村の担当者はこれを懸念する。また、ナラ類が減少すれば、ドングリが減り、クマが餌を求めて平地に出没するようになること を危惧(きぐ)する声もある。
 被害の拡大防止のため、独立行政法人森林総合研究所(茨城県つくば市)を中心に、本県や新潟、山形、岐阜など7県などは共同で新たな駆除法の開発に乗り出したが、始めたのは昨年度からだ。県林業研究センター( 郡山市)も、被害を予測する手法の開発に取り組んでいるが、「実用化にはまだ時間が必要」とする。
 県などによると、カシナガは6~10月に移動するため、被害拡大を防ぐには、幼虫や成虫が樹木内に潜伏する冬の間に被害の最前線で駆除するのが有効という。県森林整備課の松本秀樹副課長は、「現状では被害 拡大を食い止めるには、最前線の実情把握が重要になる。見つけた際には、すぐに自治体や農林事務所に通報してほしい」としている。
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

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