ID 12743
登録日 2009年 7月31日
タイトル
竹中工務店、樹木も植栽できる壁面緑化システムを開発
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新聞名
日本経済新聞
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元URL.
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID =227164&lindID =5
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元urltop:
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写真:
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木が生きる壁!業界初の樹木対応型壁面緑化システムを開発
~つつじ類やハナミズキなど自然の緑で美しい景観を長年持続!周辺の大気を冷やす効果も~
竹中工務店(社長:竹中統一)は、従来、つる植物などの草本類が中心であった壁面緑化において、樹木も植栽できるシステムを開発しました。壁面という植物にとって非常に厳しい条件で樹木を健全に育成すること、
安全な状態で壁面に取り付けておくことは大変難しいことです。今回開発したシステムは、樹木の根を、個別の植栽パネルだけではなく、植栽パネル全域に自由に伸長させることが可能です。これにより、樹木を健全に生
育し長年にわたり美しい緑化景観を維持することができます。生き生きと茂る樹木の壁面緑化によって、都市景観の向上はもちろん、緑化の目的の一つとされるヒートアイランド対策としての効果も期待できます。
また、植栽パネルを繊維補強セメント製にすることで、安全性・耐久性を確保しました。この植栽パネルは外壁から独立していて着脱が可能なため、新規・既存を問わず、導入が可能です。
今後は植物種類や施工条件により異なりますが、1m2あたり約15万円(設計価格)で当社が設計・施工する物件での適用を進めていきます。
※「2009年6月壁面緑化の様子」参照
【システムの特徴】
1.壁面緑化で初の美しい樹木景観
花木を含む中低木の多様な植物が、植栽パネル内に根を自由に伸長させて、健全に生育します。樹木は約1 年で植栽部分のパネルが見えなくなるほどに成長し、草花は美しい花を咲かせます。樹木の選定で、自然風
、花壇風、生け垣風などの、多彩なバリエーションが楽しめます。また、従来の草本類による壁面緑化とは異なり、建物のデザインやご要望に合わせて、オーダーメイドの緑化景観が創出できます。
植物例:針葉樹(クロマツ、アスナロなど)、常緑広葉樹(サザンカ、ベニカナメなど)、落葉広葉樹(ハナミズキ、イロハモミジなど)、灌木類(アジサイ、ユキヤナギなど)
2.長期に質の高い緑化景観を維持
剪定・薬剤散布などを定期的に実施していただくことで、永続的な緑化が可能です。維持管理は、樹木を中心とした緑化のため、従来の草本類による緑化に比べて剪定や除草が少なくてすみます。また、自動潅水によ
り散水管理も軽減されます。
3.環境負荷低減効果
樹木の豊富な蒸散効果で緑化面の表面温度が低くなるため、室内への貫流熱量や大気の加熱量が小さくなり、省エネやヒートアイランド緩和効果が期待できます。
4.既存を含め、幅広い壁面に設置可能
あらゆる建物の外壁や隣地との境界壁、土木構造物の擁壁、工事現場の仮囲いの緑化などに導入が可能です。
【システム概要】
(1)植栽パネル
植栽パネルは、繊維補強セメントで製作された植栽ポットのある表面パネル、断熱ボード、保水性・排水性・通気性・保肥性を兼備した中間層の不織布基盤、リサイクルボードの4層構造になっています。
(出願番号2007-080305)
表面パネルは、安全性・耐久性に優れた繊維補強セメント製なので、物があたって壊れたり、強風で外れる心配がありません。取付けは乾式工法で行うので、作業現場を汚すこともありません。パネルの数は壁面の大き
さにより自由に調整可能です。
◇パネルサイズ:W600×H900×D70/枚
◇重さ:1 枚あたり約45kg
※「植栽パネル」参照
(2)灌水制御
灌水は最上部に設置したドリップホースによる自動潅水で、量や灌水頻度は制御盤で年間設定します。施肥は、液体肥料を灌水タンク内で希釈して適宜供給します。
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