ID 1131
登録日 2006年 6月 2日
タイトル
シラカバ花粉の飛散もピタリと 「予測法」確立へ 道立林試が研究に着手
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新聞名
北海道新聞
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元URL.
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060605&j=0047&k=200606054048
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元urltop:
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写真:
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道立林業試験場(美唄市)は、道内の花粉症の主な原因となっているシラカバ花粉の飛散予測をより正確にする研究を四カ年計画でスタートさせた。スギ花粉に比べ予測手法が確立されていないため外れ
ることもしばしばだっただけに、花粉症に苦しむ人には一刻も早い研究成果が待たれるところだ。
シラカバ花粉の飛散予測はこれまで、初秋に基準木の雄花の芽を数えて予想してきた。しかし、これでは台風やガの幼虫による芽の減少が考慮されないため、予測にズレが生じる場合もあった。
このため、同試験場育林科の八坂通泰(みちやす)科長は、飛散予測がほぼ確立されているスギ花粉の観察手法にならい、十一、十二月に、芽から成長した雄花がどの程度密集して残っているかで予測する方法を考
案した。
また、花粉の発生源としてこれまではシラカバと区別なく扱っていた類似種のウダイカバ、ダケカバが、最近の調査でシラカバに比べ十日ほど後に飛散のピークが来ることが分かってきた。こうした飛散時期の違いや
地域ごとに異なる三種のカバ類の生育割合などを加味して予測することで、さらに正確度がアップするとみられる。
本年度からは、カバ類三種で発症を引き起こす力がどれほど異なるかを研究する。八坂科長は「三、四年に一度訪れる大飛散年の仕組みを同時に解明し、医療関係者にも予測を役立ててもらいたい」と話している。
病院で花粉採取し独自に飛散量を観測している石狩湾耳鼻科(石狩市)の間口四郎院長は「本州のスギと違い、シラカバ花粉のデータ蓄積は始まったばかり。今回の研究で飛散予測の手法が確立できるのでは」と期待
を寄せている。
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