ID 12526
登録日 2009年 7月11日
タイトル
建立は紀元前800年 金沢・チカモリ遺跡の環状木柱列
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新聞名
富山新聞
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元URL.
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20090712103.htm
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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金沢市新保本5丁目の国指定史跡、チカモリ遺跡の環状木柱列が建てられた年代が、能 登町の真脇遺跡と同じ、紀元前800年ごろであることが、福島大などの年輪調査で分か
った。木柱の年代はこれまで紀元前1300~500年の縄文時代後期から晩期とされて おり、具体的な年代が確定したのは初めて。木柱列は全体像や用途がいまだ定かではなく
、謎解明に一歩近づく研究成果として注目を集めそうだ。
調査は、新潟県埋蔵文化財調査事業団の荒川隆史氏と福島大の木村勝彦准教授らによる 合同研究。文科省の助成を受けて、2006(平成18)年から始まり、チカモリ遺跡や
真脇遺跡のほか、新潟県の野地遺跡、小矢部市の桜町遺跡などで木柱の年輪調査が行われ た。
チカモリ遺跡では、木村准教授が市埋蔵文化財収蔵庫の水槽に保存展示されている木柱 75点を分析。このうち9点が、真脇遺跡の木柱と年輪パターンが一致し、両遺跡の木柱
列の一部が同年代に建てられたと結論づけた。該当する真脇遺跡の木柱は既に放射性炭素 年代測定法により、縄文晩期の紀元前800年前後の伐採と判明している。
市埋蔵文化財センターの向井裕知主任主事は「両遺跡の木柱列が建てられた時期がいず れも縄文晩期後半の弥生時代への転換期に集中していることが分かった。時代変化を考え
る上で重要な研究成果になる」と話している。
調査結果は、11日に西南部公民館で開かれた「チカモリ遺跡を知ろう会」で紹介され た。
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