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ID 12468
登録日 2009年 7月 4日
タイトル
なぜ雄の木と雌の木があるの?
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://www.asahi.com/shimbun/nie/tamate/kiji/20090708.html
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元urltop:
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写真:
  写真が掲載されていました
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別(べつ)の木との間(あいだ)で受粉(じゅふん)するためよ  ◇ののちゃん 公園(こうえん)に行(い)ったら花(はな)がたくさん咲(さ)いてたよ。花にはふつう雄(お)しべと雌(め)しべがそろってるでしょ。でもイチョウなんかは雄花ばかりつく雄(おす)の木と、雌花ばかりつく雌 (めす)の木にわかれてるよね。
 ◆藤原(ふじわら)先生 「雌雄異株(しゆういしゅ)」と呼(よ)ばれるわ。ジンチョウゲ、キンモクセイ、キウイなどもそう。木ばかりじゃなく、ホウレンソウ、アスパラガスやフキも雌雄異株よ。
 ◇ののちゃん 意外(いがい)にいっぱいあるんだね。なぜ、雌雄異株になっているの?  ◆先生 自分(じぶん)の雄しべの花粉(かふん)が自分の雌しべにつく「自家受粉(じかじゅふん)」を防(ふせ)ぐためなの。雄の木と雌の木とにわかれていれば、自家受粉は起(お)こりようがないでしょ。
 ◇ののちゃん そりゃそうだ。でも、自家受粉を避(さ)けるのはそんなに大事(だいじ)なことなの?  ◆先生 自家受粉は、自分自身(じしん)の中で受精(じゅせい)するので、究極(きゅうきょく)の近親交配(きんしんこうはい)になってしまうのよ。
 ◇ののちゃん 近親交配は、なぜいけないの?  ◆先生 近親交配だと遺伝子(いでんし)の組(く)み合(あ)わせの幅(はば)が狭(せま)くなって、似(に)たり寄(よ)ったりの子孫(しそん)しか生(う)まれないの。さまざまな両親(りょうしん)を通(つう)じて、いろいろな 遺伝子が組み合わさり、変化(へんか)に富(と)んだ子孫たちを残(のこ)すことが、生物(せいぶつ)が代々(だいだい)生(い)きのびていくうえで有利(ゆうり)だとされているわ。
 ◇ののちゃん どうして?  ◆先生 子孫たちが変化に富んでいれば、環境(かんきょう)が変(か)わったり、病気(びょうき)の大流行(だいりゅうこう)があったりしても、中(なか)にはそれに耐(た)えて生き残る子孫もいる、と期待(きたい)できる からよ。また、近親交配による子孫たちには虚弱(きょじゃく)なものも少(すく)なくないわ。
 ◇ののちゃん なるほど。そうすると、雄しべと雌しべの両方(りょうほう)を持(も)った、ふつうの花はどうなるの。自家受粉ばっかりじゃないの?  ◆先生 そういう花の中には、雄しべと雌しべが成熟(せいじゅく)する時期(じき)をズラして、自家受粉をできるだけ防いでいるものもあるわ。
 ◇ののちゃん どういうこと?  ◆先生 たとえばヤツデやクサギのように雄しべが先(さき)に熟し、花粉を放(はな)った後(あと)で雌しべが熟すの。これだと雌しべは自分の花の花粉で受粉することは少なく、遅れて花を咲かせた別(べつ)の株(か ぶ)の花粉で受粉するチャンスが増(ふ)えるでしょう。このタイプの花は、いわば先に雄花になって、次(つぎ)に雌花になるわけね。逆(ぎゃく)に、雌しべが先に成熟するコブシやスイレンのようなケースもあるわ。
 ◇ののちゃん 自家受粉を「時間差(じかんさ)」防御(ぼうぎょ)するわけだね。
 ◆先生 もし自家受粉してしまっても、受精へと進(すす)まないように邪魔(じゃま)してしまう仕組(しく)みをもつ花もあるわ。受粉した花粉は、雌しべの奥(おく)に向(む)かって花粉管(かん)という管(くだ)を伸(の) ばすんだけど、それをストップさせたりするそうよ。
 (取材協力=国立科学博物館・加藤雅啓・植物研究部長、構成=武居克明)  ◇調べてみよう!  (1)雌雄異株の植物には、ほかにどんなものがあるだろうか。
 (2)雄花と雌花の両方がひとつの株につく「雌雄同株(どうしゅ)」というタイプも多(おお)い。例(れい)をさがしてみよう。
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

中川木材産業のビジネスPR その18 (公開2018.8.1 更新2019年11月11日 )