ID 12222
登録日 2009年 6月23日
タイトル
水と緑の地球環境:宮脇方式で初、モデル植林 被災地で導入検討-
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/select/science/news/20090623ddm012040123000c.html
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元urltop:
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写真:
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林野庁と大きく異なる独自の植樹法で国内外の森林再生を指導する宮脇昭・横浜国大名誉教授(植物生態学)による同庁初の植林が16日、広島県呉市の野路山国有林で行われた。北海道を除く全国6カ所の
森林管理局職員ら参加した約70人は、宮脇氏の指導に戸惑いながらも12種の広葉樹約2000本を植えた。
同庁の植林は、木材生産の効率性を重視。穴を掘って主にスギ、ヒノキの単一樹種の裸苗を整然と植え単一林をつくる。一方、宮脇方式は地面全体を掘り返し、酸素を供給し根を張りやすくしたうえで土地本来の多様な
広葉樹のポット苗を交ぜ密集させて植える。
両者は長年接点がなかったが、密植による競り合い効果で10~15年の短期で森の形状に成長させられるという宮脇方式の早期森林化に同庁は注目した。
同国有林は、04年の台風でヒノキの単一林0・7ヘクタールが倒木。再植林しなければ表土が流出し災害を誘発する可能性があり、早期復旧に迫られていた。ドイツでは90年の暴風で年間木材生産量の約2倍の人工
林が被害に遭い、針葉樹の単一林から土地本来の広葉樹を交ぜる政策に転換した。
植林前日、宮脇氏の講演で、管理局職員らを前に本郷浩二・同庁業務課長は「我々は、針葉樹を植えすぎた、と言えば言い過ぎだと言われるかもしれない。しかし(間伐など作業が困難な場所まで植えたため)現実に
管理放棄された場所が被害に遭っている」と述べ、「(被災地を)森林に早く戻すのに宮脇先生の造林の仕方もあるのではないか」と話した。
同庁は、今回の植林を継続させ、0・7ヘクタールの被災林に合計2万本の広葉樹を宮脇方式で植える。コストなどを検証し、自然災害の被災地の復旧に宮脇方式の導入を検討する。
宮脇氏も「生態学的手法による森づくりを国有林から民有林まで広げてほしい」と協力的で、国土や環境の保全に向けて両者が接点を得た意味は大きい。
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