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ID 12138
登録日 2009年 6月17日
タイトル
植物と歴史を学ぶ。あじさい、=東大・小石川植物園
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新聞名
PJニュース
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元URL.
http://www.pjnews.net/news/260/20090615_12
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元urltop:
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写真:
 
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入梅の季節になった。野山や庭先の樹木や草花は豊富な水分を吸収し、生き生きと輝いている。各地からの花便りの筆頭は、あじさいと花ショウブだろう。梅雨空のうっとうしさを厭(いと)わず、草花の観賞に 出掛けてみたいものだ。
東京・文京区の「小石川植物園」はこの季節、あじさいと花ショウブが観賞できるうえ、豊富な植物が観察できる。都心部の一等地にある、広大でぜいたくな植物園だ。江戸時代からの歴史を持つだけに、史跡も遺功もあ る。東京大学の付属植物園だが、一般に公開されている。立ち入り禁止区域が少なく、半日、一日が過ごせる。
都営地下鉄の白山駅から徒歩約10分で、小石川植物園だ。道のりはやや込み入っているが、駅前から案内板、道路標識などが導いてくれる。同園の入場券売場は正門前の、パンや弁当を売る小さなフードショップだ。東 京大学の職員がなぜチケット(大人330円)が販売できないのか、と奇異な感じがする。人件費の兼ね合いなのか、正門を入ると、同園の関係資料が自販機で販売されている。
順路などはないが、まずは茂った蘇鉄(そてつ)に目が奪われる。『精子発見のソテツ』という案内板によると、1896(明治26)年、東京大学農科大学の池野成一郎助教授によって、裸子植物のソテツに精子が存在すると発 見された。近代植物学が始まった時期の偉業だとたたえる。
ヒマラヤ杉を見ながら舗装された坂道を行く。日本が原産である、ガクアジサイが華麗(かれい)に咲く。その先には古風な本館がある。ここから見ると、開放的な植物園で、広々とした芝生と桜の巨木が立ち並ぶ。大都会 を忘れさせてくれる。
樹齢が推定130年のソメイヨシノの巨木が並ぶ。今年は、ソメイヨシノが開花した直後から、10日間ほど低気温の気象状況となり、桜の満開が後ろ倒し。遅咲きの八重桜と開花が重なり合ったようだ。
「見事な桜のトンネルでしたよ。最近になく、綺麗(きれい)でした。アルコール禁止ですから、静かに桜観賞できます」と女性職員が教えてくれた。同園は東京でも名高い、桜の名所のひとつ。来春に期待したい。
広大な葉桜の下、一人散策する人、グループの見学者、幼い子を連れた家族連れ、だれもが時間の流れを気にしない、ゆっくりした歩調だ。ペットの入園は禁止、ゴミ箱もない、禁煙。随所に配置されたベンチに腰をおろ せば、一面が緑の清楚、清潔な雰囲気が取り巻いてくれる。
女性研究員が立ち木バサミで、小枝を採取していた。彼女は他大学から東京大学きている、形態学の共同研究員だという。葉の付け根の腋芽(えきが)をサンプリングし、16種の形態から「桜」の系統を追い求めていく。そ して、DNA鑑定と照合する。難解な研究だと思うが、わかりやすく説明してくれた。
園内には、個人から、数人、数十人の一般グループが入っている。樹木巡り、史跡巡り、薬草観察グループなど、さまざまな小集団だ。リーダーや案内者たちの説明に、そばで耳を傾けたりすれば、植物や歴史の知識が 深まっていく。
「オキナワヤシ」の巨木が天高くそびえる。側には温室がある。観光地の熱帯温室をイメージすると、期待はずれになる。設備は古く、ほとんどが植木鉢の栽培で、学術的だ。ラン科のなかで、わずか数輪が見事な花を咲 かせていた。他の植物は、造詣の深い説明者がいないと、理解や関心度が高まりにくい。
温室は一般公開されているが、時間は短い。火曜-土曜日、10時-15時まで。日祝は閉園である。
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このページの公開日は1999年11月12日。最新更新日はです。

中川木材産業のビジネスPR その18 (公開2018.8.1 更新2019年11月11日 )