ID 12131
登録日 2009年 6月17日
タイトル
ナラ枯れ防除 2年目スタート
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20090616-OYT8T01343.htm
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元urltop:
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写真:
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全国でミズナラなどの集団枯死「ナラ枯れ」が拡大している問題で、県森林研究研修センターは16日、原因の害虫を人工フェロモン(誘引剤)で大量に集める国内初の防除法の確立を目指し、2年目の実験
を開始した。2011年の実用化に向けて被害を軽減する効果的な配置の検証、害虫の移動ルート予測、被害危険地を詳細に示すハザードマップの作成が課題となる。
16日は同センターの斉藤正一森林環境部長が、新たに被害地となる可能性が高い東根市のハチカ沢付近の民有林で、殺菌剤を注入しておいたミズナラの「おとり木」4本にフェロモンを設置した。かんきつ系のにお
いがする液体は6~7週間で揮発し、樹木内にカビの一種を運ぶ害虫の「カシノナガキクイムシ」を集める。
昨年の実験で「微害・中害地」で、「おとり木」周辺0・1ヘクタール換算で、想定の倍以上の4万匹を集める推計が出たが、2年目について斉藤部長は「被害の軽減にどう結びつけるかの評価がテーマ。各地域に適した配
置を探る」と説明する。県内の民・国有林約20か所で「おとり木」、同じく生木ではない「おとり丸太」を使う実験を進め、有効な配置方法を検証する。
同センターの研究・調査で新たな被害発生地までの距離は平均9・5キロで、カシノナガキクイムシは送電線、公園、林道付近などを移動する傾向も分かってきた。東根市は被害がまだ発生していないが、斉藤部長は「
未被害地までのルートを分析し、先手を打つことで拡散を食い止める方法も確立したい」と話す。来年以降の対策に生かすため、ハザードマップも作る。
同センターは今年、標高100メートル付近では「6月21日」にカシノナガキクイムシが羽化すると予測。県内では最大10万本近い被害木が出ると推計している。
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