ID 13319
登録日 2009年 9月24日
タイトル
ミズナラ枯死、奥能登にも拡大 輪島の被害が1・7倍
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新聞名
富山新聞
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元URL.
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20090925103.htm
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元urltop:
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写真:
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白山麓(ろく)から年々北上するミズナラの枯死が今年、輪島市の門前町や町野町を中 心に奥能登地区で拡大していることが24日までの石川県の調べで分かった。病原菌を伝
染させる病害虫カシノナガキクイムシが、枯れた木から健全な木を求めてミズナラの豊富 な奥能登へ移動した結果、立ち枯れの被害拡大へつながったとされる。
県森林管理課によると、輪島市でのミズナラの枯死被害は昨年の約460本から約1・ 7倍となる約820本に増えた。町野町ではミズナラ約300本の枯死が今年初めて確認
され、珠洲市の宝立山近辺で昨年広がった被害が西へ移動したと考えられている。昨年に 続いて枯死の被害が拡大している門前町では、深い緑の山並みの中に浮かび上がる赤茶け た樹木が目を引く。
ミズナラの枯死は、病原菌であるナラ菌をつけたカシノナガキクイムシが巣を作って繁 殖するために木の幹へ侵入することで発生する。
昨年の輪島市門前町と珠洲市、今年初確認された穴水町への被害は、羽咋市や中能登町 から七尾市などを飛び越えて発生していたとみられる。県林業試験場によると、カシノナ
ガキクイムシがミズナラの豊富な場所を求めて移動した結果ではないかという。
県奥能登農林総合事務所森林部では、立ち枯れは主に山間部で起こるほか、比較的太い 木のある神社仏閣周辺などでも発生し、来年以降は奥能登地区での被害拡大を予想してい
る。同部は「自然が相手なのでなるべく発生しないように願うしかない」と、奥深い山林 で対策を講じる難しさを説明する。
拡大を防止するには枯死を確認した木を伐採し、その周辺に専用の薬を散布する。小松 市や加賀市では、虫が幹から出ないように木の幹をビニールで覆うなどの対策もとられて いる。
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