ID　11008

登録日　2009年 3月24日

タイトル

誇り取り戻し卒業　６年生　木彫りの校章手作り　元校長逮捕の佐伯・蒲江小学校

新聞名

西日本新聞

元URL.

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/85202

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写真:

　

　「大人でさえくじけそうな中、下級生を勇気づけてくれ、学校は一歩一歩回復できました」‐。県教委汚職事件で元校長が贈賄容疑で逮捕され、有罪判決を受けた佐伯市立蒲江小学校（１１６人）で２４日、卒業 式が行われた。岡松寛校長から感謝の言葉を贈られた６年生１０人は卒業記念に手作りした木彫りの校章を下級生に引き継いだ。
　同小は元校長が昨年６月に逮捕された後、岡松校長が１学期終業式前日に赴任するまで校長不在の状況が続いた。だが、２学期になると、父母や住民が運動会で使う法被を手作りするなど地域一丸となって学校を元 気づけた。６年生はこうした地域の思いに応える記念を残そうと岡松校長と話し合い、校章づくりを思いついた。
　住民が縦横５０センチのクスの板を提供し、６年生は総合学習や昼休みを使い、今月初旬から２週間かけて桜の花に「蒲小」とデザインされた校章を彫刻刀で彫り上げた。
　校章は体育館の演壇に取り付けられ、６年生はその前で卒業証書を受け取った。卒業生の後藤和希君（１２）は「校章が輝いて見えた。これを毎日見て下級生も頑張ってほしい」。担任の川野裕香教諭は「校章を作るうち に、どこに行っても母校について胸を張れる誇りが取り戻せた」と話していた。