ID 10719
登録日 2009年 3月 3日
タイトル
50年前の梅並木再び 富士見町上蔦木の旧甲州街道沿い
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新聞名
長野日報
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元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=13559
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元urltop:
-リンク切れ->
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写真:
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富士見町上蔦木の旧甲州街道「蔦木宿」の活性化を進める住民グループ「元気を出すぞ蔦木宿の会」(名取栄一会長)は2日、近くの旧街道沿いに梅の木8本を植樹した。蔦木宿に昭和30年代まであった梅並
木を、場所を変えて復活させる取り組みで、会員や友人から寄贈された樹齢30―100年の成木を植えた。梅のつぼみは膨らみかけていて、今月末にも花が咲きそうだ。同会は、自家栽培の古代米で醸造した地ビールを
飲みながらの花見も計画している。
梅の品種は昔と同じ「豊後」。会員の窪田雅晴さん=同町上蔦木=から樹齢100年の古木、伊藤成八さん=同=からは50年の木を各1本、河角昭治さん=同町机=からは30年の木6本を寄贈してもらった。前日のうち
に会員の企業がクレーン車で運搬。この日は60―80代の会員6人が3時間かけて、バックホーで穴を掘り、木を植え、ポンプで川から水をくみ上げ、根に十分与えた。
植樹した旧街道沿いは、蔦木宿や釜無川を見下ろす高台の日だまり。地権者はすべて会員で、ほ場の空き地を提供した。名取会長(80)は「せん定して消毒するなど管理し、将来的にはオーナーを募集したい」と話し
ている。
国道20号沿いの旧蔦木宿には、江戸時代から街道に沿って約200本の梅と柿の並木があった。戦後まで残っていたが、1960(昭和35)年、国道を舗装改良する際にすべて伐採された。
同会は昔の蔦木宿の雰囲気を取り戻す取り組みの一環として、並木の復活を進めている。国道沿いは植樹できないため、県境に近い旧街道沿いに 、2006年3月に柿6本、梅2本 、昨年3月には梅8本を植えた。梅
はこれで計18本になった。
会員で前町長の有賀武治さん(79)は「当時は石造りのサイホン式水道も街道沿いに16基あった。すべて解体されたが、今、残っていれば馬籠宿のような名所になっていたかもしれない」としみじみと語った。名取会長
は「蔦木宿に梅、柿並木があったことを知るきっかけになれば」と話していた。
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